脱☆宇都宮
初心者ですので、誤字など指摘してくれると幸いです。
毎週水曜日に更新する予定なので、お楽しみに☆
「ちょっっっっと待ったぁー!」
「ぬ?」
ぬ?じゃなくてぇ!
「お前さぁ、行き先考えずこのまま乗ったらどう?行き先から離れるかもしれないよね?」
「あぁ…ごめんなさい。」
「しっかりしろよ、ダメ天使。」
「はぁい…」
「ちょっと東京に行くにはどうすればいいか、グー○ル先生に教えてもらうから、ちょい待ってて。」
「うん!待ってる。」
*
「どうやって行くかがわかったぞ!」
「やったぁ!」
「おう!って寝泊まり場所は?」
「空いてるネカフェにでも泊まる?」
おぉ。それ、ミライ(未来)にしては名案だな。
「いっそホテルに泊まるか?」
「「いいねぇ!」」
こうして、やっと楽しい楽しい旅が始まった。
「で、重大な行き方を言う。」
「お?」
「JR宇都宮線(上野東京ライン)・熱海行 で、行けばいい。」
「おぉ!?」
「23駅で着くらしい。」
「…結構旅って短いもんだね。」
たしかにそうだ。一日で終わる旅なんて聞いたことない。
「…あぁ。でも、平和が一番さ。」
「それもそうですね…」
「なんだ、残念そうな顔して。」
「い、いえ…なんでもないです…」
んん?なんか引っかかるな。
「じゃ…ネカフェ探すか。」
*
「野宿するか。ネットで調べてよかった…」
「まぁ、仕方がないですよね。」
「ネカフェ鍵付きなんて、聞いてないわ!行ったことないからわからんし!」
「あ、壁すり抜けられるんでした。」
はぁ!?先に言えや!
「お前ぇ!」
「でもどうやって行くんですか?」
は…?そんなの、
「お前が入って、中から開ければいいだけだろ。」
「そうですね…」
ダメ天使、どんだけ頭悪いんだ…
「まぁ今夜はもういい。」
「はい…」
*
「ふぇっくしょい!」
!?
「お、おはよ…」
ん?あぁ。
「おはよ。」
「相変わらず外って寒いのね…天界でも同じだわ…」
あ、そうなのか。
「ふぅん。じゃ、時間あるし時間潰すか。」
「時間あるの?」
「あぁ。数時間。暇だな。」
「町巡りしよ!おいしいもんあるかなぁー?」
おいおい
「捕まるって…」
「見えないし大丈夫!」
あぁ…そっか。
「じゃ、お構い無く、食べ尽くそうぜ!」
「うんっ!」
あぁ。もう終わってしまうのか。
この、旅は…まだ始まったばかりなのに、
もう一日で終わってしまう…
*
「おいしかったねー」
そうだなぁ。
「じゃ、もう行くか。時間だし。」
「…もう?」
「あぁ。寂しいが、乗ったら着く。いや、家に着くのに…まぁまだ乗るんだけどな。」
「…そっか。」
「ん?どうかしたのか?」
「ううん!何でもないよ!」
そうか。ならいい。