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第五話 魔術とは3

今回も、ハラハラとする内容となっておりますので、是非ともお楽しみ下さい!

「魔王様〜早く出てきて下さい。」


「ほら、早く出てこんか!それでも魔王様か!」


「いや、そんなこと殺してこようとした奴に言われましても」


今、俺は部屋に立てこもっていた。

いろいろあったせいでもあるが、一番の理由は今扉の前に立って引きずり出そうとしているこいつらのせいだ。


「早く、出てこないとお姉ちゃん怒っちゃうぞぷんぷん!」


そんなこと言われてホイホイ出ていく俺ではない。

それに、わざわざ悪魔のところに行く奴などいない。


「うーん、どうしたら出てきてくれますかね?」


一番の方法はリア達が部屋の前から離れてくれることだ。


「部屋ごと爆破してしまうのはどうですか?」


「!?」


「それじゃ、死んでしまうじゃろ」


「仕方ないですね…とりあえず出てきてくれるまで他の部屋で待ちましょうか」


「うむ」


「それしかないですね!」


三人は扉の前から離れて言ったようだ。


「ふぅ、何とか巻けたか」


扉に耳をあて三人がいないか確認する。

廊下からは物音一つしない。


「今のうちにと…」


ずっとこの場所に立てこもっていていつか捕まってしまう。


「さて、何処に逃げるか…」


扉を開けたその時、手が掴まれた。


「魔王様捕ま~えた♡」


「あっ」


「作戦成功です!」


「やはり、ひっかかったのう!」


(やばい、このままじゃ殺される!)


急いで扉を閉めようとする。


「あら、何処に行こうと言うのですか魔王様♡」


できなかった…


「さて、わしらが悪かった事もあるし今回は許してやるかの」


「そうですね、あれは悪かったとは思いますが閉じこもることはないでしょう?」


殺されそうになってトラウマにならないやつなどいない。


「さあ、魔王様!私たちと一緒にレッツ魔術です!」


…いやな、予感がする。


「大丈夫ですよ!必ずできるようになります!」


自信満々に言っているがその、自信はどっからくるのだろうか。

あんた、爆発すんでしょ。爆発。


「さあ、行きますよ!」


「え!?」


三人に引きずられたまま、開けた場所まで来た。


「ここならば、高位魔術を派手に打っても大丈夫です!」


何を打つ気だ?やはり、俺はここで死ぬのか?


「では、魔王様。まずは、基本的な低級魔術からやりましょう。

どうせ、高位魔術は使えないわけですし」


「扱い、酷くない!?」


「では、行きますよ」


「無視すんな!」


しかし、無視したまま話は進んでいく。


「ファイヤ!」


リアが叫ぶと同時に手から炎が飛び出す。


「まあ、こんなもんです。では、魔王様やってみてください」


簡単にできるものなのかと疑いながら叫んでみる。


「ファイヤ!」


…確かに、炎は上がったのだが。


「しょぼ!」


「「「…………」」」


ライターぐらいの炎しか起こらなかった。


「あの〜、魔王様?大丈夫ですか?」


「大丈夫なわけねーだろ!

こんなんで、どうやって勇者倒すんだよ!」


「大丈夫ですよ!低級魔術ですし!」


そう言えば、余り魔力を出せないだっけ。


「これから頑張って行けばいいですよ!ね?」


「……」


「では、魔王様。とても役に立つ魔術を教えましょう。

とても役に立ちますよ」


嫌な予感しかしない。


「…一応、聞いておこう」


「では、まず私に触れて下さい」


言われるまま、リアの肩を触る。


「そこではないですよ。ここです」


ん?この柔らかい感触は…


「…本当に、これでいいのか?」


「ええ、この魔術は心臓に近い方がより効果が出やすいんですよ。では、ドレインと唱えて下さい」


「それだったらもう少し、上の方がいいんじゃ…」


「いいえ、こちらの方が良いですよ。とりあえず言って下さい」


流されたような気がするが、とりあえず唱えてみる。


「ドレイン!」


叫ぶ同時にリアから魔力が流れこんでくるのが分かる。


「この、魔術は相手から魔力を奪ったり、逆に渡したりすることができる便利な魔術ですよ」


「へえー便利ですね……ところでリアさん。もう離して貰っていいんですよ。

もう分かったんで」


「はい?」


魔術が終わってからもずっとリアは手を離さない。


「ふふっ、何を言ってるのですか魔王様。まだ、掴んでて貰っていいんですよ」


「いや、遠慮させていただきます…」


しかし、リアは離さない。


くっ、こうなったら二人に助けて貰うしかない。


「おい、辞めんか変態悪魔。羨ましいじゃろが」


「そうですよ、リアさん!羨ましい過ぎます!」


ふむ、助けは望めそうになさそうだ。


「今度は、私が教えますよ!」


「ええい、ポンコツは黙っとれ!わしが教えるんじゃ!

どうせお主は爆発するだけじゃろ!」


「いつも爆発する訳じゃないですよ!あっ、魔王様そんな目で見ないで下さい……本当ですよ!」


いつも爆発する訳じゃないって事は高確率で爆発するって事じゃないか。


「寝言は寝てから言って貰えませんか?私に決まっています」


これは、ラノベでよくある展開だが…命の危機しか感じない。


「2人とも私って言ってるでしょうが!」


口論では解決しなかったらしい。


「これでも喰らえ!ボルガノン!ってああっ!?」


「ちょ、待て!」


エアが唱えた巨大な火球は。

恐らく本人の意思に反し。

頭上で爆発した。

「ふざけんな!やっぱり爆発したじゃないか!」


俺はどうなってしまうのだろうか。


「「魔王様!?」」


慌てるリアたちを尻目に。

俺は炎に呑まれた。




今回は、いかがだったでしょうか!

炎に呑まれた快斗君の運命はいかに!

果たして無事に魔術を出来るのでしょうか!

その辺も楽しんで頂けたなら嬉しい限りです!

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