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第10話 ショッピング

今回も、よろしくお願いします〜!

「これもあれも、似合うわね!うーん悩むわ……」


どうしてこんなことになってしまったんだろうか……

うん、これってあれだ…世の子供たちが味わう地獄の着せ替え(エンドレスウェアー)

それは、ただ服を買う為に試着しては変え試着しては変えの終わりの見えないループである。まあ、某着せ替え人形の代わりである。いつになったら解放してくれるだろうか……


「よし!これに決めた!」


ようやく決め終わったようだ。

何故服を選ぶだけでこんなに時間がかかるのか、分からないが仕方がない。


「ジャジャジャーン!はい!」


やけにテンションが高いお姉さんを無視しつつ、服装を見てみる。


「どう……?」


茶色のブーツ、ズボン、ベルト、青い長袖のTシャツに、黒いマント。

やっと、まともな服装になれたことを喜びつつ、今まで聞けなかったことを聞いてみる。


「どうして服とか買って下さったりするんですか?」


普通初対面の人に服とか買わない。


「それは、君が余りにも……その……」


「?何ですか?」


「恥ずかしい格好を……しているから……」


今にも消え入りそうな声で喋るお姉さんの顔は真っ赤だった。


「その……ほっとけなくて……

そ、それよりも早く服を買いに行きましょう!」


お姉さんは真っ赤な顔を隠しつつ、レジの方へ向かう。


「服は脱がなくて大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫なのだよ!」


「なのだよ?」


「はっ……!!だ、だ、だ、大丈夫ですよー!」


つい、変な口調が出てしまったらしい。

レジでお金を払い、外に出る。


「ところで、お姉さんの名前を教えて貰っても良いですか?」


「良いのだよ!………良いですよ!

ちょっと!笑わないでください!」


必死で笑いを堪える俺に、顔を真っ赤にしながらも怒ってくる。

「私の名は、フェルズ マセトリー、よろしくね」


「こちらこそ」


「ところでなんで獣人(ビースト)とか、魔人とかと一緒にいたの?住んでる所は?」


「それは……」


あ、今まで忘れてたけど、俺魔王じゃん。

魔王らしいことを一切して無かったから忘れてたけど、魔王じゃん。


「あ、不味いこと聞いちゃった?」


「あ、いえ別に……」


「まあ、言えないことは1つ2つあっても不思議じゃないし……それで、これからどうするの?」


そういえば、これからの事を何も考えていなかった。


リア達とは、連絡は取れないし、聞いた所この街には強力な魔術が施されているので魔物は入って来れないとか。


ん?じゃあどうやって、リア達は入って来たんだ?

謎は、少し残るがそれは今は置いておく。


「特に、決まって無いんだったらはいこれ」


フェルズから袋を渡される。


「これって……お金じゃないですか!」


そう、皆大好きお金である。


「いきなり、借金なんて背負っちゃって大変でしょ?

お金がないと思って……図々しかったかしら……?」


なんて、良い人なのだろうか。

異世界どころか、あっちの世界だってここまで優しくされた事はない。


「有難く貰わせて頂きます」


「あと、困ったことがあったら、ギルドの人にこれを見せれば私が何処に居るか教えてくれるから」


フェルズは、紙を渡すと何処かへ行ってしまった。

恐らく、この紙を見せると何故かギルドの人が助けてくれるのだろう。


「さて、これからどうするか……」


取り敢えず、宿を探す事にした。

近くにあった、宿っぽいお店に入ってみる。

受付と思われる場所には、黒髪ロングのいかにも魔法使いっぽい格好のした女性がいた。女性は此方に気づくと、


「いらっしゃいませ〜!

魔道具店兼宿屋経営もしておりますウェイル マリーと申します!どうぞよろしくお願いします〜!貴方の味方ウェイルちゃんでーす!」


そっと、ドアを閉めた。


「すみませんすみませんすみません!閉めないでください!少しテンションが上がってただけですから!」


「うるせー!なんで頭のおかしい奴の居る宿に泊まらなくちゃいけないんだ!」


「久しぶりのお客さんだったのでつい……」


「分かったので手を離してください…」


女性とは、思えない物凄く強い握力で手を握ってくる。

痛い。普通に痛い。


「ありがとうございます〜!では、此方にどうぞ〜!」


この、異世界に来てから俺は殆ど、ろくな人物と出会っていない。

























楽しんで頂けたでしょうか?

これからもよろしくお願いします〜!

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