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反撃

書くとか言っといて書いてないやんけ!

…すいません、まごうことなきサボりですサボタージュなのですそろそろ書くのでお許しをぉぉ!

「嫌だ…嫌…」


その頃、人気のない五階のトイレでうなだれる生徒がいた。

手をついた洗面台にポトリ、と涙が落ちる。


「嫌…もう…あんな死に方するの…」


藤原リナが一人、悲鳴のような声を漏らしていた。

背の高い体が折り曲げられて、肺が苦しげに荒い呼吸を繰り返す。


「呪いは二十四年前に終わったはずでしょ!」


激情にかられたのか、リナは突然目の前の壁を殴りつけた。


「なのに…なんで…私、この時代では斎藤さんと関わってすらいないのに!」


「そうだよねぇ」


急に後ろから声がして、リナはびくっと振り向いた。


「わたしも斎藤さんと話したことないのに…しぬのかな」


いつの間にか栗原コヨミがあごに手を当て、反対側の壁際に立っている。


「え…?」


言いながら、リナは辺りを確認する。

入り口のドアは閉まっている。コヨミが入ってきたのに全然気づかなかった。


リナの背筋に冷や汗がつたった。


「聞いてたの?」


「うーん、聞くつもりじゃなかったんだけど…聞いたことあるよぉな話だったから…」


ついうっかり、とコヨミは頭をかいた。


「あんたも…あんたも、殺されるの?」


おかしな質問だとわかっていながらも、リナは問わざるをえない。


栗原コヨミは、知っている側の人間か。


「うん。そぉだよ?」


あまりにもあっさりと告げられた言葉に、リナはたじたじとなった。


「だったらなんで…、そんなに平然としてられんの…?殺されんだよ、私ら…」


うつむいて冷や汗を流すリナを一瞥して、コヨミはひょこっ、と首をかしげる。


「それがどったの?」


「え…」


コヨミの眼が怪しく光った。


「目には目を。歯には歯を。殺される前に殺してやればよくなぃ?」

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