絞首
大変長らくサボタージュしておりました土下座土下座。
やっと続きを書きましたのでよければ読んでください。
斎藤エリカ:一応主人公。心優しい一般人。
中川シヅキ:エリカの幼馴染。現在行方不明。
橋本リコ:お菓子を手放せない。ちょっとおっちょこちょいなエリカの友達。
高杉キリノ:リコの幼馴染。姉御肌な感じが漂うクールな友達思い。
??アリサ:黒幕的存在。苗字不明。
青山シズカ、朝比奈マキ:サイトウさんの呪いに関する秘密を共有しているらしい。
井原サキ:毒舌でいつもだるそうなクラスメイト。
氏家:アリサのルームメイト。昔のアリサを知っているようだが…?
柳:シヅキのルームメイト。髪が長い。
小林:アネモネ組のクラス委員長。
園原、野間、三宅:アネモネ組のクラスメイト。
井原:サイトウサンの回想シーンに出てくる少女。関係は不明。
生活指導の田邊:生徒に不評な先生。
豊橋先生:アネモネ組担任。
「被害、者…」
シズカは呆然と、言われた言葉を繰り返した。目を伏せて、その意味をじっくり反芻する。
「でも…マキちゃん、私は」
言いかけたその時、教室の中央で怒声が沸き上がった。
教室にいた全員が一斉に声の主に注目する。
「いい加減にしてよ!あんた私を馬鹿にしてんだろ!」
声を張り上げていたのは藤原リナだ。背が高く、妙な威圧感がある。
「はぁ?なにいらついてんのよ、悪かったって言ってんじゃん」
それに応じる井原サキは、いつも通り不機嫌そうな顔でリナを見上げた。
「どうしたの?」
委員長、小林さんがここぞとばかりに割って入る。
「こいつが、こいつがっ、私が犯人だ、って…!」
リナは目の前の不機嫌面に人差し指を突きつけた。その指先がわなわなと震えている。
「本当ですか?井原さん」
真剣な目で問いかけられて、サキは舌打ちを返した。
「だーかーらぁ、冗談だって…」
「…ふざけんなっ」
ガタン、と椅子が倒れる音がして、座っていたサキの身体が持ち上がった。
「…あんた前から気に食わなかったんだよね。なんなの、その態度」
リナの力強い腕に喉元を掴まれてサキの身体は宙に浮いている。
苦しそうに顔を歪めながらサキは呟いた。
「ぼうりょ、く、はんたーい…」
サキの顔が段々青白くなっていく。
それまで呆然と見ていたクラスメイト達が慌てて止めに入った。
「井原さん!大丈夫?」
「痛った…」
せき込みながらサキは床に崩れ落ちた。
押さえた首にはくっきりと指の跡が残っている。
リナは気付かなかったかのようにそっぽを向いた。
「…あんたが悪いんだからね」