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アリサ

「知ってる?斎藤さんの机に花が飾られてたって…」

「うそ、それってアネモネ組の斎藤さん?」


「あ、それ私も聞いた。やばいよね、呪われるって」

「呪い?なにそれ」

「えっ、知らないの?」


廊下に出るともうその話でもちきりだった。

さすが女学院。噂話に目がない女子たちが集まっている。


噂話を広めるのは簡単。だけどその火種をもみ消すのは…容易ではない。


” サイトウさんの机に花を飾ると呪われる ”


その噂を広めた誰かも、それをちゃんと分かっていたのだろう。


アリサはそっと微笑んだ。


本当に呪われるというのなら…試してみればいい。


アネモネ組の前には、ちょっとした人だかりができていた。


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