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瞳に映るもの  作者: 謎猫
3/8

月曜日

初めてお逢いした方に、猫みたいですね?と

言われた事がありますけど・・・

その方の瞳には何が映っていたのでしょう??

ちょっと、気になるかもですね~


いつもの時間に目覚ましが鳴り、

いつもの様に布団から起き上がり

ダイニングへ。


「おはよぉ~(眠)」

「具合はどう?? 学校平気?」

「うん 大丈夫ぅ」

「途中で具合悪くなったら無理しない様にね」

「はぁ~い」

「寝ぼけてないで、朝ご飯食べなさい」


元々、低血圧なので朝は苦手なのです・・・

返事はするけど・・・ 眼は開いていなかったり!?


そんな感じで、半分?眠ったままトーストを食べて

支度を始めた。


「行ってきます」

「今日は轢かれないでね!」

「も、元々轢かれてないっ!!」

「まぁ、気をつけてね」


はっきりと憶えて居る訳じゃ無いのですが・・・

猫を助けようと轢かれる寸前の所で、私はそのまま土手の下まで

転げ落ちて、頭をぶつけて気を失った様で・・・


「仔猫も私も轢かれなくて良かったぁ」


そう想いながら、いつもの様に歩いていると・・・

不思議な光景が・・・


「う~ん・・・ イベント?」


前を歩く生徒には、可愛い尻尾が付いていた。


「あっ! 可愛いっ♪ 良いなぁ~」


ふと、周りを見てみると・・・

男子生徒も尻尾! と言うか・・・

スーツ姿の伯父様にも尻尾・・・


「もしかして、私にもっ!?」


気になり後ろを見ようとクルクルと回ってみたけど・・・


「Σ(=□=)! これっ! ペット動画とかで見たことあるっ!!」


そうです・・・

ペットが、自分の尻尾を追いかけてその場でグルグル回るアレです・・・


「だ、誰にも見られてないよね??(///)」


急に恥ずかしくなりうつむいていると、後ろから声をかける人が


「びくっ!!」

「何だよ? そんなにビクついて?? 怪我は大丈夫なのか??」

「怪我は平気だよ・・・汗」

「そうかぁ? 朝から、グルグル回って居たからてっきり頭が!」

「あわわっ!! 見てたのっ!?」

「見てたというよりは見えただけだが・・・」


朝から・・・ 一番見られたくなかった人に見られたぁ・・・

彼は、同じクラスの雅弘君。

と言うか、雅弘! でも、別に幼なじみでは無いっ!

けど、仲は良い・・・かも?


「あっ・・・ 同じだ・・・(ぼそっ)」

「うん? 何か言ったか??」

「あっ! 何でも無いよっ!」

「やっぱり、頭大丈夫か-」

「ナニカ、イイマシタカ?」

「ぐはっ・・・ い、いいえ何も・・・」


先程から、私に「頭大丈夫か?」って何度も聞いてくるので

みぞおち?に猫パンチをヒットさせてみたりです。


ただ・・・ そんな、雅弘にも同じく尻尾が・・・

あっ・・・ 私には、しっぽ付いていなかった・・・(泣)

あとあと、猫耳? とかそう言うのは誰にも無い様です。



学校が近くなり、歩く生徒も沢山・・・

みんな尻尾が付いてる・・・

校門に立つ先生にも尻尾・・・


やっぱり・・・ イベントとか、そう言う事では無くて

私にだけ見える光景なのだと想う・・・


「これって、事故のせい?」


見渡してみると、色や長さ動きや艶?がみんな違う・・・


「にゃはぁ~(///) しっぽ、良いなぁ~」

「お、おい・・・」

「ほえっ!?」

「さっきから、何ニヤニヤしてるんだ??」

「あわっ!! 忘れてたっ!!」

「はっ??」


そう言えば、途中から雅弘と一緒に登校していたんでした・・・汗


「な、何でも無いよぉ~」

「まぁ、体調良くない様なら無理するなよ?」

「にゃはは~ ありがとっ♪」

「な、なんだ? 今日は素直だな??」

「えっ!? いつも素直ですけどっ!」

「はいはい」


そんな事を言いながら教室まで来ると・・・

想像以上な事にっ!!


猫がいっぱい居る・・・


様に見える・・・汗


間近でよく見る尻尾は個性豊かで一見同じ様な色でも

比べると違っていて、ピンと伸びている尻尾とか

ゆらゆら揺れている尻尾とかバタバタ叩きつける様な動きの尻尾も


やっぱり、私にしか見えないのだと想うけど・・・

みんな尻尾付き!の姿で映ります。

そう言えば、雅弘の尻尾! どんなのだっけ??


「ふ~ん♪」

「なんだよ? 人の姿を見て『ふ~ん』とは」

「にゃはは~ まぁ~ そうだよね~」

「なにが、『そうだよね』だよっ!」

「内緒っ♪」

「ホントに、頭大丈夫か?」

「う~ん ちょっとダメかもね~」

「おいおい・・・ 怪我の後にその返答は冗談じゃ無くなるぞ?」

「そ、そんな大げさなっ!!」

「いや、マジで・・・」

「むぅ!」

「ゆきだるまだなぁ~」

「そんなに丸くないっ!!」

「由紀ダルマ顔」


そんな会話をしている時の雅弘の尻尾は左右にカサカサと

揺れる感じで、犬さんのブンブン尻尾を振るのとは

ちょっと違いますね。


あっ! ちなみに、雅弘の尻尾は黒と言うよりは焦げ茶色?で

真っ直ぐ尻尾! まあ、イメージ通りと言えばその通りの尻尾で

安心です。


これが、キラキラ純白の艶々しっぽだったら・・・

なんか、負けた気がしますので・・・(汗)


「そう言えば・・・ 猫の尻尾ってどんなサインがあるんだろ?」


今まで、そんなに気にしていなかったけれど

こんなにもハッキリと見えるのだから、もの凄く気になってしまいます。


「家に帰ったら調べてみよう~♪」


結局、その日は目の前で動く尻尾達? で気が散って

あまり、授業の内容は憶えて居なかったりです。


家に戻り早速、『猫のしっぽ』について色々検索をしてみる。


「そう言えば、雅弘の尻尾の動きって何になるんだろ??」


その時の動きを想い出してみると、左右に早くはなく

カサカサ動かして居た様な?


それに近い動きを調べてみると説明には

『ご機嫌な状態、リラックス・安心している状態。』

と書いてあった。


「ご機嫌な状態? リラックス??」


尻尾の動きで状態が把握出来ても、それがどうしてなのかは

やっぱり分からないのですね。


他のも調べてみると


尻尾をバタバタ叩きつけているのはご機嫌斜めの時。

真っ直ぐに立っている時は、嬉しい時や遊んで欲しい時。

尻尾が元気なく垂れ下がっている時は、落ち込んでいる時。

ぱたぱたと軽く叩くのは考え事をして居る時。

尻尾をブンブン左右に振るのは自信がある時??


他にも沢山あるし、個体差で違ったりする様だし・・・


「全部は憶えきれない・・・(泣)」


自慢じゃ無いのですが・・・

記憶力低めですっ!(泣)


「あっ! それよりも、宿題しなきゃ!!」


猫の尻尾についての宿題なら終了ですが・・・

そんなのは無いので、ホントの宿題をしなくてはです(泣)


「むぅ 夕ご飯食べてからにしよう~」


小さな現実逃避です。


尻尾の宿題が終わってから2時間後

夕ご飯も食べたし・・・

宿題のやる気はあまり起こらない・・・

けど・・・


「はぁ~ 宿題ぃ~(泣)」


何と言うか・・・ 嫌だから宿題というのでしょうけど・・・?

そんな、哲学的な?事を考えながらジリジリ宿題を片付けて

時計を見ると21時ちょっと過ぎ。


今日一日、尻尾ばかり目で追っていたので

ちょっと、お疲れモードかも・・・


「ふぁ~ 今日は少し早いけど寝ようかなぁ・・・」


いつもは、日付の変わる頃に寝ているけど

今日は早くお風呂に入って寝る準備をです。


お風呂上がり、髪の毛を乾かしながら猫耳風にセットして

遊んでみたり今日の事が夢?幻? もしかして、私はまだ病院の

ベッドで昏睡状態っ!?

とかとか、色々と妄想をしてみるけれど・・・


「やっぱり、夢とかじゃ無いよね~」


それに、この尻尾が見える様になった事って・・・


「誰にも言えないよね・・・汗」


信じて貰えな・・・ い? くもない??


「いや、無理っ!!(汗)」


こんな事を話したって、流石の雅弘でも引くと想う・・・汗

と言うか、絶対今すぐに精密検査を受けろとか言い出すと想う・・・


「それにっ! 明日になったら、もう見えなくなっているかも

 しれないし♪」


それはそれで、ちょっと悲しいですけど・・・

折角、今日は尻尾について色々調べたりしたのに・・・

もし、しっぽのレポートを提出! なんて事があったら

直ぐに提出可能ですっ!


なんて、どうでも良いことを考えながら布団に入り目を閉じた。

この後も、お話は続きますので

宜しくお願い致します♪



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