『 つの/卵が先か鶏が先か 』
頭に角が生えてきた。
ああ、いや、そんな驚いてないけど。
僕は赤鬼だし、むしろ生えてなかった今までが異常だったんだ。
「父さん、見てよ。やっと僕にも角が生えたんだよ!」
立派な角を手入れしていた父さんが、驚いた顔をして僕を見た。
「そんな馬鹿な」
後は、この異常な肌色の皮膚が、皆と同じ赤に染まるのを待つだけさ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「「創造主に向かって、よくそんな事が言えるな。お前なんか消してやる!!」」
神様は装飾された杖を握り、人間は小さな消しゴムを取り出した。