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TRUMPⅣ  作者: 四季 華
第四章
25/31

4-1

 年が明け、寒さが一番の厳しさを見せる頃。春一達が通う北神大学では、冬休みが明け今日から授業がスタートしていた。学年の後期も半分を過ぎた。学校にも授業のサボり方にもとうに慣れた一年生達は、それぞれ単位修得に向けて邁進していた。

「俺ら、去年の今頃は必死に受験勉強してたよな」

 いつものように三人一緒に学食で昼食を取っている時、春一が言った。去年の今頃、彼らはこの北神大学に入るために猛勉強をしていた。国内最難関を誇るこの大学に合格するのは一握りの人間。その一握りに入るために、彼らは努力していた。何よりも、他の二人も行くのだから自分も、という想いが強かった。

「懐かしいナ。あれもう一年前かヨ。早ェ~」

「ま、あたしはそんなに勉強してないけどね。どっかの誰かさん達より成績良かったし」

「嫌味かコラ。小学校の時お前に分数の計算教えたの誰だと思ってる」

「いつの話だ!過去にこだわる男は嫌われるぞ、馬鹿ハル」

「あのな、俺は過去にこだわっちゃいねー。たまには後ろを振り返って自分の歩んできた道を見て……」

「はいはい、もうわかったよ、馬鹿ハル」

「馬鹿って言う方が馬鹿なんだぞ」

「ハル、それ今時幼稚園児でも言わねーヨ」

 過去話に花を咲かせ、談笑しながら昼食を食べる。そんな当たり前の日常が、あれだけの血のにじむような努力の上に築かれていることに、春一は満足だった。当たり前の日常とは、どんなものだって努力の上に成り立つものだ。

「なぁ、今日授業終わったらツーリング行こうぜ。近場周りに」

「さみぃヨー」

「丈のくせに根性なし。バイク乗りはいつだって風を切る生き物だろー」

「琉妃香がカッコイイこと言ってる」

「オットコ前だナ。お前本当に女カ?」

「黙るか黙らせられるか選べ」

「ゴメンナサイ」

 いつものやり取りをしながら、ツーリングに行くことが決まった。



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