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7話 新しい家族と決意

狩りをしたり、修行したり、集めた材料で回復薬や魔力回復薬、痛み止めや妊娠中の栄養補助薬などをひたすら作ったりして、気付いたら臨月を迎え、家中がなんだかそわそわしている(主に父さんが)。


「そろそろ、店を開けましょうか」


「あぁ・・・僕が開店準備するから休んでて」

ほっとくとすぐに働きたがる母さんを抑えて、看板を出して、店の前の掃除をしていると、店内からビンが割れる音がした。

「どうしたの!?」

急いで店内に戻ると母さんがうずくまっていた。


「大丈夫!?怪我してない?」


「陣痛始まっちゃった・・・

デイリーと産婆さん呼んでくれる・・・」

母さんがうめきながら頼んできた。


「わかった。店は閉めちゃうね」

急いで看板を店内にしまい家の奥に走り大声で父さんを呼び、返事も聞かずに産婆さんを呼びに走った。


・・

・・・

事前に作っておいた回復薬と子供に取られ過ぎて欠乏症寸前の魔力を魔力回復薬を用いて一時的にドーピングすることで持ち直し後は産婆さんに任せて部屋の外に出てきた。


「うわぁぁぁ~怖い怖い。何か父さんにボコられる時より怖い」

「そんな、こ、怖がることないだろう・・・」

怖がる僕と強がる父さん・・・こういう時男は弱いなぁと苦笑しつつ待ち続けていると・・・



「ホギャァァァ~~」


「「生まれた!」」」

父さんと向き合い我先にと部屋に飛び込んだ。


「おめでとうございます。元気な女の子ですよ。

奥さんにお声をかけてあげて下さい」

産婆さんはにこにこと穏やかな笑みを浮かべながらこちらに歩いてきた。


「じゃあ父さんは母さんのそばにいてあげて。僕は産婆さん送ってくるから」

父さんの背中を押して部屋の奥にやると産婆さんと一緒に部屋を出た。


「じゃあとりあえず先にお代をどうぞ。

もう外も薄暗くなってきましたし家までお送りしますよ。」

そう言って産婆さんを家まで送って帰って来た。



母さんが寝てる部屋まで行きノックしてから、入室した。


「ん?母さん寝てる?」

「あぁ、疲れたようだ。寝かしてあげよう」

そうして我が家に新しい家族が増えた。




翌朝、早起きして何時も通り走り込みを終えた後に何時もと違い朝ご飯を僕が用意した。

父さんは起きてからすぐ母さんのそばにいるみたいだ。

パンと吸収がよく体力回復のための薬膳スープをつくるとお盆にのせて母さんの部屋に運んだ。


「朝ご飯作ってきたよ~」

部屋に入ったら赤ちゃんを抱っこしてニヤニヤしている父さんと目があった・・・見なかったことにしよう。


「ご飯食べれそうかい?」

「ありがとう、いただきます、あなたも抱いてあげて」

母さんはお盆を受けとるとスープにパンを浸して食べ始めた。

「ジャン、ほら抱いてくれ、お前の妹、マーチだ!可愛いだろう!」

そう言いながらこちらにマーチを渡してくる。


「よろしくねマーチ」

その小さな手でこちらの服をぎゅっとつかみ、つぶらな瞳でこちらを見てくる。

里にいたときは自分は若い物のいないなかで唯一の子供だったため、実は赤ちゃんを見たのは初めてだった。

こちらに縋るように服をしっかり掴む手に愛しさが込み上げてくる。

可愛い僕の妹、守ってあげなくちゃいけない妹、この小さな体に魔女の膨大な魔力を秘め、様々な悪意と戦わなくてはならない・・・

僕の力はこの子を守るために使おう。ひっそりとそう誓った。



後日、父さんと庭で軽く体を動かしながら、打ちあけた。


「僕・・・いや俺、マーチを守れるだけの力が欲しい。

自分の身を守るだけじゃない、鬼の力をコントロールするためでもない。


大切な人を守るための力が欲しい・・・もう二度と奪われないために!!」

決意をこめて父さんを見る。


「・・・わかった。これからはお前に俺の全てを叩き込んでやる。死にそうになっても途中で投げ出させんぞ」


ニヤリとこちらを見ながら告げる父さんの視線に若干後悔しながら強く頷いた。




とりあえず幼年期終了


もっと短くまとめられるといいんだけど・・・


拙い作品ですがお読み頂きありがとうございます。


次回からようやくギルド出せます。

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