第41話:「不吉な予感」(VS漣の国 3戦目)
〜前回のあらすじ〜
2戦目が終わり、反省点を振り返った。
全員がそれぞれの考えの下
最終試合、第3戦目へと挑む…!!
ーシレイ視点ー
始まったか。
よっし…!
次は勝ちに徹する。
出し惜しみは無しだ。
シレイ
「ギアさん、〈キングスキル〉お願いします。」
ギア
「心得た。」
ー歯車の損傷ー
(ギア・ブレイク)
効果:敵国の"キング""最高幹部"を除く敵兵を
1人"対象"とし、ランダムで撃破する。
…まずは1人、相手の幹部に当たってくれれば……
って、そんな上手いこといかねぇよな。
兵士を1人撃破…後 8人だ。
まずは定石通り、兵士の数を減らしにいく。
シレイ
「レイ!頼む、中央を掻き乱してこい!」
レイ (最高幹部)
「………………」
…レイは何か、考え事をしてるみたいで
俺の言葉を無視した。
何度か呼びかけても、返事がない。
仕方なく、大声でレイを呼んだ。
シレイ
「おい!レイ!? 聞いてんのか??」
レイ
「…え? あぁ、何だ?」
こいつ、もしかして2戦目の事 引き摺ってんのか?
確かにショックは受けたと思う。
相手の最高幹部に対して『撤退』を命じたのだから。
けど、バーチャル戦争は1人じゃ出来ない。
実力差は"戦略"で補うんだ。
…こいつは、腐っても"最高幹部"
その辺は、きちんと弁えてるだろう。
シレイ
「レイ、お前に足りない物は分かるか?」
レイ
「俺に足りねぇもの?
…あー、やっぱそうだよな。」
俺の問い掛けに対して、レイは同意した。
どうやら、自分でも思う節はあったらしい。
なら、皆まで言う必要もないだろう。
シレイ
「分かってんなら、心配ねぇな!
頼む『中央を制圧』してこい!!」
レイ
「……あぁ、了解。」
…レイは、この時何を考えていたのか。
もっと、俺が親身になって
聞いてやれば良かったと後悔してる…。
ー漣の国ー
ヒスイ (キング)
「よしっ、みんな!頑張りましょうね!」
〈キングスキル〉
ー雨天決行ー
効果:戦争開始時、天候を『雨』にする。
『水属性』の『技』の威力が上がる。
ミスミ (司令)
「…えっ?ほ、ほんとですか?」
ヒョウ (最高幹部)
「えぇ、中央は私が制圧します。
後に 敵陣の深くへと突入しますので
援護をお願いします。」
ミスミ
「だ、だけど……」
ヒョウ
「安心してください。
今日はこれで"最後"ですので。(3戦目)
…それと、ヒスイには
この作戦は『内緒』でお願いします。」
ミスミ
「わ、分かりました…」
※"幹部"以上の役職は"司令"と通話可能。
しかし、キング・幹部同士は、直接会話出来ない。
ヒスイ
「ミスミ?
ヒョウは何て言ってるの?」
ミスミ
「…中央で、敵兵を迎え撃つ作戦だそうです……」
ヒスイ
「そう!わかった(*^^*)」
ヒョウ
(…もし、私が"死兵"になると知れば、ヒスイは……
何としても、そうなる前に終わらせる。)
ヒョウ
「シャングさん、早急に中央へ。
私の援護をお願いします。」
シャング (幹部)
「ハッハッハ!了解だ!ヒョウさん!」
ーゼロ視点ー
中央から少し、左側に離れた地点。
俺を含む"セイヤ以外の新米兵士"と、リュウがいる。
戦争が始まる前に、リュウが『5分待機』
って言ってたけど…何があるんだ?
…俺の疑問を汲み取ったかのように
リュウが突然、話し始めた。
リュウ (幹部)
「中央で、レイが暴れるらしい。
敵兵が混乱したのに乗っかって
俺らも突撃ー!って作戦らしいぞ〜」
なるほど…レイが始めに暴れる分の『5分』か。
確かに、この位置からだと、中央がよく見える。
そうと決まったら、今からウォーミングアップだ!
ゼロ
「ヒロ!頑張ろうな!」
俺はヒロに微笑みかけた。
思えば、楽しみにしてた この戦争中で
ヒロと 1回も一緒に闘ってない。
俺が毎回血走って、最初の方に殺される。
後は、ずっと『観戦』でヒロの活躍を見てただけだ。
漸く 近くから始めれる事に、幸せを感じてる。
もしかしたら、『一緒に闘えるかも』って思ってる。
それが嬉しくてたまらない。
ヒロ
「う、うん!頑張ろうね!」
…ヒロは、俺の顔を見て不安そうに返事をした。
普段と比べ、どこか歯切りが悪い。
知り合って日は浅いけど、俺は知っている。
この時のヒロは、大抵"悩み"がある時だ。
ゼロ
「…何かあったのか?」
ヒロ
「えっ?いや、大丈夫だよ!
気にしないで( ^ᵕ^)」
…それだったらいいけど……
また、新人時代の"対抗戦"の時みたいに
『調子が悪い』のかな?
けど『観戦』してて、1戦目のヒロは神懸っていた。
相手の"最高幹部"を"撤退"にまで追いやった。
俺は震えた。
自分の事のように喜んだ。
…2戦目は、特に見せ場が無かったけど
それでも、ヒロはすごい奴だと思ってる。
リュウ
「おっ、レイだ!
おーい!派手に行ってこいよ〜!」
遠くから来るレイに、リュウが激を飛ばす。
…レイはというと、リュウの問いかけに
一切見向きもしないで…そのまま中央へと向かった。
リュウ
「なんだ?あいつ。
普段なら『あいよ』とか言って
カッコつけんのによぉ〜」
リュウは『やれやれ』と首を振った。
新米兵士も疑問に思って
レイの行先、中央を見つめる。
ー嫌な予感がしたー
…具体的には、何か分からない。
『第六感』ってやつだ。
無言で立ち去ったレイに"なにか"を感じた。
居ても立っても居られなくなって
俺はレイを追いかける事にした。
『武』《瞬足》
リュウ
「あっ!こら!まだだぞ!!」
ヒロ
「ゼロ!?」
エール
「\( ゜д゜)/!!」
驚くみんなを余所目に、レイを追いかけた。
…何となくだけど、レイの行先は"中央では無い"
そんな直感がしてる。
シャング (幹部)
「うぉっ!?な、なんだぁ!?」
ヒョウ (最高幹部)
「………………。」
やはり、中央には目もくれず通り過ぎた。
暫く捉えていたレイの背中が
どんどんと遠くなり、見失ってしまった。
やっぱり『技』はアイツには、まだ敵わない。
速すぎて見失ったけど
"中央以外"の行先を予測した。
…ってか、俺がレイの立場なら…
場所の見当はついてる。
嫌いな奴だからこそ、あいつの考えが分かるのかも…
最短距離で"そこ"へ。
レイが通ったであろう道を、ひたすら追いかけた。
〜あとがき〜
3戦目になりましたので
普段より力を入れて書きます。
もし貴方が、この"あとがき"を見ているなら
『有難うございます。』と伝えさせて下さい。
この作品が、多くの方にとって『面白い』と
思って貰えるように、私自身も『何度も見返したい』
と思える様な作品を創り上げます。
宜しければ、応援して頂けると嬉しいです。




