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バーチャル戦争〜virtual war〜  作者: 未来郎
[第一章]『革命の芽』
11/50

第11話:「弱者の為の暴力」

〜前回のあらすじ〜

遂に始まった"兵士選別試験"

みんなで合格しようなんて、考えが甘かった。


イチ、ニがレイに蹂躙される中

主人公は、唖然と見ているだけだった。


試験中とはいえ、仲間が…友達が危険に晒されている。


助けを呼ぶ声に、1人の男が立ち上がる…!



サンはヒーロースーツに身を包んでいる。


顔が見えなくなって、表情は分からないけど

俺には、ハッキリとわかる。


サンは今、これまでにない程キレている。


心配して立ち尽くしている俺に対して

レイは恐ろしい程、冷静だった。



レイ

「…このタイミングでの『個性発現』か。

これで、結果的に"収穫アリ"になった」



レイの口元が緩む。

サンがこの姿になって、何故か嬉しそうだ。



…それよりも、サン。

言ってた『個性』が、この姿なのか?


一体どれ程の強さなのかは

立ち合った俺でさえ分からない。



レイ

「よし、そのまま来い。

サン、これより試験を行う。」



その掛け声と共に

サンはレイの方へ飛び出した。


速い!俺達と闘った時よりも…!



あっという間にレイの所へと

辿り着き、拳を振りかざす。


…それは救いの拳。

弱き者を護る為の暴力だ。


しかし、レイも簡単にはいかない。


腕で攻撃を防御していた。



ーゴォ!ー



防御もお構い無しに、サンは拳を振り切る。


レイは向こう側まで吹き飛んだ。



ードォォォン…ー



…砂埃が舞う。


砂埃が晴れてレイが姿を表した。


防御した腕は普通じゃ

有り得ない方向へ曲がっていた。



レイ

「…っつぅ!この重さ…

ギアさんと変わんねぇよ…!」



レイは楽しそうだ。


『癒』で腕の骨折を治した。



レイ

「こりゃ、本気でやらねぇと、マジで殺されるな。

今度はこっちから行くぜ。『風』《風操》」



レイが縦横無尽に飛び回る。

錯乱が目的だろうか。


空中まではサンの手は届かない。


サンはレイを捉えようと、大きく飛び上がった。

そしてそのまま拳を叩きつけた。



レイ

「『鋼』《鋼鉄の構え》」



レイが地面に衝突する。


レイが落ちた所の地面に、深い窪みが出来た。


…『技』のおかげか、レイは無傷のようだ。



窪みから出てきたレイが立ち止まって

サンを凝視する。


ここからじゃ分からなくても

闘っている本人には、感じる物があったのだろう。



レイ

「…お前、意識あるか?」



その発言に対して、俺はサンを見た。


サンは会話に応じる事は無く

またレイに攻撃を仕掛ける。



レイ

「やっぱりか…」



…どうゆう事だ?

今までのサンは、無意識でレイと闘ってるのか?


…確かに、あの姿になってから

一度も言葉を発していない。



サンの攻撃が、段々速くなる。

しかし、レイも順応したのか…


とうとう、一発も攻撃が当たらなくなった。


防戦一方から、一転攻勢。

レイが攻撃を仕掛ける。



レイ

「『樹』《樹攻》」



地面から大きな根っこが生えてきて

サンを叩きつける。


…ここに来て見た事無い攻撃だ。

やはり、レイは『全属性』の使い手とみて

間違いはないだろう。


サンは攻撃を一通り受けたが

何事もなかった様に立ち上がった。



レイ

「物理攻撃じゃ、ビクともしない耐久性か…

『火』《炎上》」



今度は火柱がサンを襲う。

…これもサンには効かなかった。



レイ

「火への耐久性…いいねぇ。」



…まさか、この期に及んで

"試験"の値踏みをしてるのか?


最初に攻撃面…次に耐久性を計ってる?



レイ

『地』《地割れ》」



サンの足元が割れて、片足を取られた。


サンは必死にもがいている。

レイは構わず追い討ちをかける。



レイ

「『雷』《落雷》」



ーバリバリバリバリ!!ー



物凄い電撃! けど、これを耐えたサンも凄い。


しかし、サンは痺れと、まだ足を取られて

その場から動けずにいた。



レイ

「『武』《飛脚》 《落蹴》」



レイの渾身の力。


天高く飛び上がって

その高さからの勢いでの攻撃。



ードォォォォォォォン!!!!ー



…流石のサンも、耐えれず倒れてしまった。


ヒーロースーツはボロボロになって砕けて

みるみると消え去ってしまった。



レイ

「精神性の不安はあるが

その攻撃力、耐久面。全体的な運動能力。


下手すりゃ、その辺の"幹部"を凌駕できる。


コイツは大当たりだ。サン、試験は合格だ。」



…凄い闘いだった……


俺は自分の口が開いてる事に気付いた。

唾液を飲み込み、深呼吸をした。


正直、2人の戦いについていける自信はない。

しかし、もし自分が闘ったらと思うと…


レイが攻撃している時

サンに自分を置き換えてみた。


サンの攻撃の時は

レイに自分を置き換えて考えた。


自分ならどう対応するか

自分ならどうやって相手を倒すのか。

途中まではそうだったのだが…



ー全てを忘れて、見とれてしまったー



闘争がかくも美しい物だとは

思いもしていなかった。


目の前で起こっていたそれを

『美しい』以外で表現する方法は

俺の頭には無かった。



珍しくレイが息を切らしている。


強がっていた様で、サンを倒してから

咳き込んで、膝に手をついていた。


そりゃそうだ。

あれだけの激戦をして、無事な訳は無い。


自分自身の傷を回復しても

体力は回復できないようだ。



…なんか、終わった感出てるけど


俺の選別はどうなるんだ?



…なんかそういう雰囲気でもないけど

やってもらわないと困る。


意を決して、俺はレイに話しかけた。



「…なぁ、俺はどうすればいい?」



レイ

「え?…あぁ、そうだったな…やるか…」



レイはまだ息を切らしている。


こんな状態でやるなら、俺だけ後日でも…


そんな事を考えていると

聞き覚えのある声が聞こえた。



???

「レイ。」



そこにはギアのおっさんが居た。


おっさんはこっちに歩いてきた。



ギア

「もうやめておけ。

お前がここまで消耗するとは…


あの少年、かなりの使い手だったようだな。」



レイ

「えぇ…出たばっかの『個』で

あんだけやれるなら、相当な実力者になるかと…。」



ギア

「そうか…ご苦労だった。

後は我が引き受ける。自室で休んでおけ。」



レイは頷いて移動盤の方へと

フラフラ歩いて行った。


あんなにくたびれたレイは想像出来なかった。

よっぽどサンとの戦いが堪えたのだろう。



ギア

「…さて、試験はお前が最後だな?」



…嫌な予感がする。



「え?あぁ、そうだけど…」



…まぁ、誰が相手でもいいけど

てっきりレイだと思ってたから。



ギア

「よし、始めようか。」



…嫌な予感は的中した。

これ、おっさんと俺が闘うやつだろ。



ギア

「どうした?我では役不足か?」



この国の"王様"


…レイよりも強い男。


その男が、役不足だって?



「…願ってもねぇよ。」



おっさんの顔が歪む。


闘う事に対して、純粋に楽しむ様に。



ギア

「それでは、早速始めようか。

…それと、合格の基準は我が決めよう。」




〜あとがき〜

ここまでのご愛読、有難うございます!

サン合格おめでとー!( 'ω'ノノ


お待たせしました。

遂に主人公の試験です。

暖かい目でお見送り下さい。


※1話からご覧頂いてる方へ。

本当にここまで見て頂き、ありがとうございます!

心の底から嬉しい限りです(*^^*)


この先の話からは、辛気臭いあとがきは無しにして

作品自体の感想を述べていきます。


わたしも、この作品の1人の読者として

純粋な気持ちのまま閲覧します。



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