出会いの話②
ごめんなさい。ちょっとだけえっちなシーンがあるかもです。
そういうわけで朝がやってきました。
昨日はいいことをした上に綺麗な部屋で寝ることができたおかげでぐっすりと眠ることができました。
さて、朝食をとりたいところですけどこの宿に朝食はついていないみたいですしどうしましょう。
そうだ、街を周るついでに果物でも買って食べましょう。
パンなどでもいいですがなんだか果物を食べるとフレッシュな気持ちで1日を過ごせるんですよね。
そういうわけで私は真っ先に広場に向けて歩き始めました。
広場は朝だというのに多くの人でにぎわっていました。
買い物をする主婦、仕事に向かう男の方々、元気に走り回る子供たち。
昨日はこの街のよくない部分を見てしまいましたが案外この街はさほど悪い街ではないのかもしれませんね。
さて、そろそろ朝食の果実でも市場に買いに行くとしましょうか。
そうして市場にやってきましたが、これはすごい熱気ですね。
呆然と立ち尽くす私の目の前にはたくさんの呼び込みの声が聞こえたくさんの売り物が並ぶ活気あふれる市場が広がっていました。
「お嬢ちゃん!うちの商品買ってかないかい?」
いやぁ、ほんとにすごいですね。
私が前にいた国では朝からこんなにもお店はなくて静かでした。
まぁ、国も違いますし文化が違うのでしょうね。
そして私はまた歩き出しました。
「お嬢ちゃん!聞こえないのかい?そこの銀髪のお嬢ちゃん!」
「私、ですか?」
「そうさ。どうだい?新鮮なミロが入ってるんだ!」
これは!
艶のある濃い赤色に傷ひとつもないボディ。もしかすると一級品かもしれない。
「少し見せていただいてもよろしいですか?」
「もちろんさ。ゆっくりお選び。」
ふむ、ふむふむ。
どれもずっしりと重みがあるようですし傷の一つもありません。
これだけいい品ですしお高いに違いありませんよね。
「えっと、一つでおいくらなのでしょうか。」
覚悟はしてる。宿で一泊金貨2枚だったのだから銀貨5枚ほどだろうか。
通貨はどこの国でも共通のはずですので銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨50枚で白金貨1枚です。
「銅貨3枚だよ!」
「はい?」
「聞こえなかったかい?銅貨3枚さ。」
えっと、1泊で金貨2枚でしたよね?
これだとだいたい私のいた国の20倍になるわけで…。
もしかして私、ぼったくられたのでしょうか?
「で、買うかい?」
「は、はい!8つください!」
「ん~!」
口に広がる甘い果汁の中にほんのりと潜んでいる酸味。
それでいてみずみずしくてとてもおいしいです。
こんなにもおいしいミロが存在したとは、本当にいい買い物ができました。
そんな風に先ほどかったミロに舌鼓を打ちながら歩いていると目の前からフードを被った一人の少女が走ってきました。
危うくぶつかりそうになりましたが私は何とかよけることができました。
「そいつはひったくりだ!だれか捕まえてくれ!」
ふむ、どうやらあの子はひったくりのようです。
仕方がありませんね。ここは心優しい私が街の平和に貢献するとしますか。
そうして私は走り去ろうとする彼女の後姿を眺めながら心の中で時間停止と唱えました。
すると昨日の盗賊の時同様彼女は動きを止めました。
「まったく、こんなことはいけませんよ。」
そう言って彼女のフードをめくったのですが…
「おや?」
その子は昨日私が助けたボインちゃんでした。
ここで彼女が悪さで騎士団につかまるとどうにも後味が悪いですね。
「すいませんお金は私がお支払いいたしますのでこの子のことは見逃してやってくださいませんか?」
「金を払ってくれるってんなら文句はねぇよ。」
「ありがとうございます。」
さてと、ボインちゃんを運びますか。
そして私はボインちゃんをおんぶすると昨日案内してもらった彼女の家へと歩き出すのでした。
確かこのあたりだったはずなのですがどうにも見つかりません。
綺麗に修理したので目立ってわかりやすいはずなんですけど。
まぁ場所を覚えていなくても問題はありません。
昨日の私が使った魔力の痕跡を見つければいいのです。
私は心の中で魔力探知と唱えます。
ふむふむ。どうやら今私の目の前にある家がそうみたいです。
しかしおかしいですね。
私の目の前には修理された綺麗な家ではなく壁に穴が開いているようなボロ家しかありません。
いったい何があったのでしょうか。
「ん?」
私がおんぶしていたボインちゃんが眠そうに眼をこすって顔を上げました。
どうやら目を覚ましたようですね。
「あっ、ここは?」
「起きたんですね。すいません、あなたを家まで送ろうとしたのですがどうやら道に迷ってしまって。」
「ここです。」
「はい?しかしこの辺りには私が昨日直した家は見当たらないのですが。」
「いえ、ここであってます。」
ここで会っているとこの子がここまでいうのですし実際にそうなのでしょうけどこれはどう言ったことなのでしょう。
「待って、私ってどのくらい眠ってたの!?」
質問の意図はどうにも分かりませんが答えて差し上げるとしましょう。
「だいたい3時間程度ですよ。」
少し恥ずかしいですね。
これを言ってしまえば私が3時間も道に迷っていたということがバレてしまうでは有りませんか。
「わ、私はもういいので帰ってください。」
ボインちゃんはどこか怯えたように声を震わせてそう言いました。
「いえ、せっかくですしもう一度直して…」
「いいから帰ってよ!」
私の言葉を遮ってボインちゃんが声を荒げてきました。
なるほど。つまりこれはあれですね。
ボインちゃんはきっと怖い大人の人に体目的に脅されているのでしょう。
分かります。こんなに胸の大きい娘を自分のものにしたい気持ちはすごく分かります。
しかし、ボインちゃんは私のものです。そんな何処の馬の骨かもわからない不届者には制裁を加えなければなりません。
「何か困っていることがあるのでしょうけど私に任せてください。私が強いのはあなたもわかっているでしょう?」
そうです。昨日に私の強さはしっかりとこの子の目に焼き付けさせてやったのですからこの子もそれをわかっているはずです。
「ダメなんです。あいつにはお姉さんでもきっと勝てないんです!」
そこまで強いんですか。それは困りましたね。手加減ができるのでしょうか。
そうしているとだんだんと大人数の足音が聞こえてきました。
次第に大きくなってくる足音を聞いてかボインちゃんは身をそれはもう小刻みに震わしました。
「ダメ、あいつがきちゃう。お姉さんは早く逃げて!」
「ねぇ、その女は誰よ!」
その声にボインちゃんは返答することはなく震える体を抱きしめながら下を向いていました。
「私のことですか?私はクリス、魔女です。」
あれ?私ってこの物語が出てきてから一度でも名乗りましたっけ?
まぁそんなことはどうでもいいよね。
「私のボインちゃんにちょっかいを出しているのはあなたですか?」
「ボイン?誰よそのふしだらそうな名前の女は。」
あ、そうでした。別にボインちゃんというのは私が勝手につけたあだ名であって決して彼女の名前では無いんでした。
あれ?そう思えば私って彼女の名前すら知りませんね。
「私が用があるのはそこにいるアイリスよ!」
なるほど、彼女はアイリスというのですね。
「と、仰っていますが彼女は知り合いですか?」
「あいつはアリワナと言ってこの路地裏街を牛耳ってるボスです。」
はぁ、あの女の子がここのボスですか。
ボインちゃん改めアイリスちゃんとさほど年齢は変わらないように見えますが…。
「何こそこそ話してんのよ!もういいわ。邪魔なのよあんた!あんたたち、あいつを殺しなさい!!」
え、何ですかあの殺伐とした子。というかあんなに小さな女の子があれだけの大人数の男たちを従えられる者なのでしょうか?
っと、そんなことを考えている間に彼らがもうすぐそこまできているではありませんか。
仕方がありません。
私はいつも通り心の中で時間停止と唱えました。
すると1人の男が私に斬りかかろうというとこで動きを止めました。
そのもう少し後ろにいる男たちももちろん動きを止めています。
「な、何よこれ。あんたたち動きなさいよ!」
「残念ながら彼らは私のおかげで身動きが取れない状態にあります。さて、降参しますか?」
そう言いながら私は目の前の男たちの間を抜けて彼女の目の前まで歩いていきます。
そして彼女の目の前で足を止めました。
「降参…」
「それでいいですね?」
「な訳ないじゃないっ!」
「あっ、お姉さん離れて!」
「え?」
その瞬間に彼女がなんらかの魔法を発動させて私は紫色の霧に包まれました。
「ふっ、バカじゃないの?まんまと近寄ってくるだなんて!」
「お、お姉さぁぁぁぁぁぁぁん!」
「この霧を吸い込んだやつは私の奴隷になり下がるのよ。ザマァないわ。」
やがてその霧は晴れて私は姿を現しました。
「さて、どうしようかしら。そうね…」
そう呟きながら彼女は素足を私に向けてきました。
「さぁ、舐めなさい!」
その指示に私の体は抗うことができずに目の前に突き出された彼女の足にむしゃぶりつきました。
その足はとても白く、きめ細やかでありながら綺麗な形をして、小さくて…
「え?ちょ、そんなに激しくは…」
私はその衝動にも似た何かに逆らうことができずに無我夢中に舐め回しました。
「や、やめなさい!やめなさいよぉ…」
お姉さんはかっこよくたくさんの男の人たちを倒した後にヤツの罠にハマってしまいヤツの言うことを聞くように催眠をかけられてしましました。
そして現在はというと…
日中、というかまだ朝とも言える時間だというのにこの路地裏には汚らしいような音が響いています。
その理由はもちろんあそこです。
「ほんとに、やめてよ!ねぇってば!あっ、ダメ。親指吸わないでぇぇぇぇ!」
えっと、なんなんですかあれは。
さっきまであんなにかっこよかったお姉さんが無我夢中に私と同じくらいの女の子の足を無我夢中になって舐めて、というかしゃぶっているではありませんか。
ちなみにその音は流石に皆さんには聞かせられません。それほどまでに聞いたこともないような音です。
ちょっと、いいな…。
って、何考えているのよ私!
でもなんだかお股がむずむずするような…。
いやいやいや、私は普通…ではないかもしれないけど変態ではないはず!はず…なのに……。
えー、こんにちは…いやおはようございます。魔女です。
今私はアリワナとかいう子悪党の魔法のせいで体の言うことが効かないのですが思考ははっきりしています。
しかし素晴らしい足です。ずっと舐めていたくなります。
「うぅ。なんでやめないのよ。私の魔法は聞いてるはずなのに。あなたはもう私の奴隷のはずなのに…。ひゃっ、足裏は、らめっ。あっ。らめぇぇぇぇぇ!」
そして地面にへたり込んでしまいました。
おや?どうやら体の自由が聞くようになったようです。
そうですね、次はこのすらっと細くて綺麗な指でも…
「あの、お姉さん!」
「はい?」
気がつくとアイリスが私の後ろにいました。
しかしなんだか彼女の顔は赤いし息が荒いような…。
「その、助けてくれてありがとうございました。何かお礼をしたいのですが…」
「お礼なんて入りませんよ。というかもういただきましたし。」
そう言って私は口を拭って彼女を見上げました。
「そ、そんな…。えっと、お礼はしたいですし…。」
「いえ、本当に入りませんよ。」
そう言って私は立ち上がりました。
「そうだ!私、なんでもします!」
「なん、でも?それなら…。」
そう言って私はアイリスのてを握るとゆっくり持ち上げていきます。
「ちょ、ちょっと!アイリスは私のよ!何勝手なことしようとしてくれてんのよ!」
後ろからさっきまでぐったりしていたアリワナが座ったまま声を上げました。
「あなたはほんとになんなんですか。なんのためにアイリスにちょっかいをかけるのですか?」
そういうとアリワナは顔を一層赤らめて答えました。
「す、好きなのよ。一眼見た時から…!」
「は?」
え、え?
「さっきの霧、あなたの魔法ですよね?なんであれを使って手に入れなかったのですか?」
「はぁ?本気で好きな相手なのに魔法なんかで手に入れてどうすんのよ?私の魅力に惚れてもらいたいのに。」
こ、この子本物だ!
ここまで頭がおかしいときっと人生楽しいのでしょうね。
「あ、あの!」
そこでやっとアイリスが私の後ろから顔を出して言葉を発しました。
「気持ちは、嬉しいけれ…正直こういうのは迷惑だからやめて!」
え、えぇ…。
そんな真っ当な相手にいうような言葉で振るんですね。
「ぐすっ…」
ほら、アリワナが泣いちゃったじゃないですか。
はて、これからどうなってしまうのでしょう。
ご拝読ありがとうございました。
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