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続き13

「馬鹿めっ! 最初のザコの攻撃で力を使い切るとはっ! 」


 向かいのマンションの屋上にフクロウが居て叫んでるってーか……え?


「フクロウの顔が人間の顔だっ! 」


「「ひぃぃぃぃいぃぃぃぃ! 」」


 俺が叫ぶと中西君と<おやっさん>の野崎君が叫んだ。


「いや、市松人形のお前に言われたくないわっ! 」


「いや、顔が人間のフクロウのが怖いと思うけどォォォ! 」


「ちっとも、怖がってないじゃねえかぁぁぁ! 」


「いや、怖いぞ」


「嘘つけやぁぁぁ! 」


「内気なんで、あまり表面に出てこないんだ」


「そう言うの内気って言うかぁ? 」


 俺と人間の顔がフクロウの叫びあいを見に回りのマンションの窓が開くが次々と悲鳴を上げて窓を閉めてカーテンを閉じた。


「ほら、怖がられてるだろっ! 」


 偉そうに顔が人間のフクロウが叫ぶ。


「いや、こんな愛らしい市松人形のどこが怖いっ! 」


「その感覚がおかしいわっ! 」


 などと叫びあってたら、グラッと建物が揺れた。


 と言うか、地下を何か巨大なものが這っているような揺れだ。


「<三本首>が来た」


「ええええ? どこに? 」


「奴は地下を移動するんだ」


 そうヤタガラスさんが教えてくれた。


「しかし、下はコンクリとアスファルトで固めてあるのに」


 俺がそう呟いた。


「ああ、確かに数百年前に封じられたものだからな。今の環境は分からないのかも」


 そうヤタガラスさんが話す。


「つまり、硬くて出てこれないと言うオチですか? 」


「おおお、何か今ならあるあるみたいな」


 <おやっさん>の野崎君と中西君が苦笑した。


 そしたら、ゴンゴンと激しい体当たりがしてアスファルトをぶち抜いて<三本首>が出て来た。


 結構、焦ってたので、出てこれないと思わなくて慌てたようだ。


 息を切らしていた。


「まあ、可愛い……」


 あまりのその愛らしさに俺が微笑んでしまった。


 ヤタガラスさんと人間の顔のフクロウはドン引きしていたが。

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