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続き3

「少し触って良いですか? 」


 中西君が俺の身体の市松人形を持ち上げた。


「どうですか? 」


「やはり軽いですね。それと脆そうだ。強化は出来ると思うんですが、そうだとして手に銃をつけるとか言うのは無理ですね」


 中西君がうーんと言う感じで話す。


「銃? 」


「彼はまあ趣味なんですけど、旋盤みたいなもので拳銃作ったりしてましてね。祖父が工業高校の校長を昔にやっていて、驚くと思いますが第二次世界大戦の時に日本でゲリラ戦を行う時に各工業高校などでゲリラ戦の武器を簡単に作れる手引書が配布されてたんですが、それが校長室の金庫に残ってたんですよ。それを利用して彼はいろいろと実験をしたことがありましてね」


「ははは、警察に知られたら逮捕されますけどね」


 <おやっさん>の野崎君がそう囁くと中西君は少し下がった眼鏡を指で鼻のあたりにくいっ押し上げて笑った。


「す、すると拳銃と言うのも」


「はいニセンチの板を二枚くらい抜けました」


「おいおい、人を殺そうと思えば殺せるのでは? 」


「いやいや、この程度なら無理でしょう。ただ、手榴弾は池に投げ込んだら数メートルの水柱が立ちましたよ」


 中西君がにやりと笑う。


「どうですか? なかなか非合法でしょう」


 <おやっさん>の野崎君が得意そうだ。


「でも、正直、爆弾は作れると思いますが、投げるのが難しいし。妖魔と戦う武器としてはいささか心もとないですね。銃は反動があるから無理でしょう」


 そう中西君が答える。


「どうすれば良いのだろうか」


 俺が途方に暮れた。


「ただ、怨霊とか妖魔とか戦うなら別ですよ。私はこれでオカルトも好きでしてね」


 そう中西君が笑って二つの包みを出して来た。


「こ、これは? 」


「ふふふ、神社の清めの砂と光明真言の土砂加持を受けた砂です。どちらもあらゆる怨霊と妖魔を退けれるでしょう」


 中西君の眼鏡が光った。



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