続き46
そんなバタバタをしているうちに、凄いスピードでバンがこちらに来た。
俺と野崎君があれ? っと思っているうちに、数人の男に俺が攫われた。
その男達はテキパキと俺を縛り上げた。
そして、バンの横のドアを強引に開くと、俺がその中に叩き込まれた。
その男達の手には拳銃みたいなのを持っていて、そのうちの一人に喉元に突きつけられた。
しかも、顔はプロレスのマスクマンのマスクを被ってる。
顔を隠しているのは間違いない。
モデルガンだよなと思いたいが、喉に突きつけられた部分から金属特有の冷たさを感じた。
俺をバンの座席に転がすと、銃を突きつけたままバンは急発進した。
「ええ? 豆野さん。こんなやばい連中と」
「いや、これ豆野さんと別ですよ」
野崎君がにゅっとバンの中に顔を出して答えた。
「は? 」
俺が驚いたら、助手席の男が悲鳴を上げた。
どうも、彼だけ野崎君が見えるらしい。
「どうした? 」
運転席の男が叫ぶ。
「首吊りした男がそこに……」
「ちっ、厄介な話だな! 」
運転席の男が舌打ちした。
「ど、どういう事? 」
「三鈴さんの冥婚の相手を攫ってこいと言われたんでしょうか? 」
「え? そんな価値あんの? 」
「いや、お前! 気味が悪いから誰も居ないところに向かって話しかけるなよ! 」
俺の喉に拳銃を突きつけている男がぐっと銃口で押してきた。
「そいつ、首吊りした男と話をしてんだ」
助手席の男が怯えていた。
「気味の悪い奴だな」
俺の喉に銃口を突きつけている男が舌打ちした。
「まあ、そんな事なら、冥婚の相手で間違いないだろうよ」
そう運転手の男が笑った。
「ど、どうなるんだ? 」
「安心してください。大神さんがいますから」
野崎君が笑った。
思いっきり不安になった。
「何だ? 前に刀を持ってる変な奴がいるぞ? 」
「何かのコスプレか? 侍の格好をしてやがる」
運転している男達が騒めいた。
横で野崎君がドキドキして喜んでいるのを見ながら嫌な予感しかしなかった。




