最終部 終わり
「そ、そんな事が? 」
「ああ、幸いに小さい俺の分身がある。これとお前を合わせればいい」
「有難い! 」
加茂が嬉しそうに叫んだ。
「対地ミサイルを核になる人形の部分に集中しろ。一か八か魂は引っ張る。鵺は小さい加茂を置いて離れておけ」
そう目玉が指図した。
だが、想定外の事が起こった。
通常弾頭であるが大陸間弾道弾が島に着弾しだした。
「こ、これは? 」
「アメリカが兵器のコントロールを取り戻したんだろう。この混乱の中心がお前だと分かったから、攻撃を始めたんだ」
「嘘だろ? 分離を始めてるから、今更、コントロールなんか出来ない! 」
加茂が絶句した。
島が次々と大陸間弾道弾を受けて自壊していく。
通常弾頭なんで、それほど威力が無いが、加茂と<黄泉の王>が暴れたせいで地盤がグラグラになっていたようだ。
「糞、触手が対地ミサイルを集めてる途中でっ! 」
自壊していく加茂が呻く。
「急ぐしかない! 一か八かだ! 」
目玉が叫んだ。
遠くからホーネットの編隊が大量に対地の爆弾を積んで向かって来てるのが見えた。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ、駄目だ」
加茂が泣きそうになって叫んだ。
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「何で離れるの? 」
三鈴が護衛艦の上で叫んだ。
「米軍から島を沈めると……」
「嘘でしょ? 」
三鈴が真っ青になって、加茂の元へ行こうとしたのを巫女神が捕まえた。
「行ってはいけない! あの怪物の自壊と崩壊に巻き込まれてしまう! 」
巫女神が叫んだ。
「義則さんっ! 」
三鈴が絶叫すると同時に島が爆発した。
そして、全てが海に沈んでいった。
次のエピローグで終わりです。




