続き1
「全ては俺の元に。俺はあの<黄泉の王>を倒す戦闘マシィィィィィン! 」
加茂の凄まじい咆哮が響く。
「おい」
<三日月>がぬらりひょんの頭を叩いた。
「おい! 頭を叩くな! 妖怪の総大将だぞ! 」
ぬらりひょんがそう騒ぐ。
「いや、それは一部で言われてるだけだろうに」
そう<三日月>が脂汗を流しながら加茂の怪物化を見ていた。
「我も長い事生きていますが、近代兵器を飲み込んで使用するのは見た事はありません。これなら<黄泉の王>は倒せるかもしれませんが、誰が彼を止めるんですか? 」
鵺がちらりとぬらりひょんを見た。
「ちょっと、洗脳しすぎたかな? 」
ぬらりひょんがやばすぎる一言を呟いた。
「ちょっと! 何が一体! 私が加茂さんを探している間に何が一体! 」
激しく動揺をしながら加茂を守っていたヤタガラスが来た。
「いや、こいつが加茂を洗脳して<黄泉の王>の当て馬に育ててやがったらしい」
<三日月>が吐き捨てるようにぬらりひょんを見た。
「いやいや、誰かが倒さねばならんのだ。そして、それが出来るのは加茂しかいない。そうわしは結論付けただけで」
「誰なんです? 」
ヤタガラスがそう訝し気にぬらりひょんを見た。
「あの加茂のそばにいた。野崎とか言う自殺した人間の振りをしていたらしい」
「えええええええええええええええええ! 貴方、<おやっさん>の野崎君ですか? 」
「まあ、何だ。偽りの名前だがな」
そうぬらりひょんが格好つけて話す。
「いやいや、世界中の兵器にアクセスしてコントロール下に置きつつあるんですけど、加茂さんの化け物が! 」
ヤタガラスがそう絶叫した。
ぬらりひょんが困った顔をして目を反らせた。




