続き2
「いや、しかし、他に倒す方法が無いのでは? そもそも、そうやって三鈴さんを守る為に戦ったと聞いたのに」
俺が焦って小さい俺に聞いた。
「いや、俺は三鈴さんを守って戦った時には、彼らの攻撃を受けて、三鈴さんの盾になるか呪具を借りて相手に突き立てるくらいしか出来なかった」
小さい俺がそう話す。
「ええええ? 」
「君も俺のはずなのに無茶苦茶異様に強いんだよね。正直、聞いた話でも目の前でも凄いよ……」
そう小さい俺が鵺の上で困惑していた。
「いや、しかし、君は鵺を操っているんじゃ無いか」
そう俺が話す。
「いや、我は協力しているだけだ。<黄泉の王>は駄目だ。あれでは世界が壊れてしまう。行き過ぎた力は滅びしか呼ばない。そういう考えの妖もいるのだ。そして、我もそれだ」
そう鵺が俺に話した。
「いや、それは思うのだけど。じゃあ、小さい俺は何も特殊な能力は無いの? <呼ぶもの>なんでしょう? 」
「それは戦った後で聞いたんだけどね」
そう小さい俺が答えた。
「いや、でも、どうすんだ? 」
俺が動揺した。
これじゃあ、倒せない。
何の力も無いと言う現実。
「となると、<黄泉の王>のこの力で戦うしか無いのか」
俺が呻いた。
「それは……<黄泉の王>の力なの? 」
「いや、妙な記憶がフラッシュバックしたりしたし、実際に食われたら混じってたし。ウィンディーネも<黄泉の王>の気質がどうのと言ってたが」
「何で、俺が<黄泉の王>と関係してるんだ? 」
「いや、そんな話は我も聞いていないんだがな」
俺の言葉に小さい俺と鵺が途方に暮れていた。
「ど、どういう事なんだ? 」
俺がさらに混乱した。
どちらにしろ、もはや身体がでかくて元に戻れないし。




