第17部 <最後の戦いへ> 始まり
全身の肉が盛り上がっていく。
すでに肉体はその辺りの妖に負けないくらいのものになった。
勿論、土御門家の攻撃を俺も受け始めた。
だが、それ以上に回復力と他の妖を吸収していくスピードが凄い。
「ぉぉおおおおぉぉぉぉおおおおぉぉぉぉ! 」
俺が絶叫をあげながら、敵の妖を粉砕し混ざり合いながら進軍を始める。
何としても<黄泉の王>とやらを潰さないと。
それがせめてもの俺の三鈴さんや小さい俺に対する気持ちだ。
相手を破壊して吸収しているうちにどんどんと身体は巨大化していく。
すでに身体は三メートルを超えている。
だが、<黄泉の王は>手だけで百メートルくらいあった。
どれだけ合体したら良いのか気が遠くなりそうだ。
徐々に目立っているせいか、土御門家の攻撃が俺に集中していくのが辛い。
ただ、敵の妖を潰して行くので、土御門家も困惑しているようだ。
ちらりと土御門の巫女神とかが最前線で祈りを捧げているのが見えた。
三鈴さんもどこかに居るのだろう。
最後に同じ一族の巫女神を見れて良かった。
俺は人知れず、戦って消えよう。
今までの思い出をありがとう。
島の山の方から、巨大な八本の首の蛇が現れた。
こないだのは<老公>の作った偽物の<ヤマタノオロチ>かも知れないが、今回のは本物か。
そもそも世界の神話に八本の蛇の頭の怪物は残っている。
それのどれかかもしれない。
「あれと俺は交わろう。そうすれば、<黄泉の王>と戦えるかもしれない」
俺はのろのろと周りの散乱した血と肉とを身につけながら、そちらへ向かった。




