第16部 終わり
「まずい! このままではミミズ男になってしまう! 」
「いや、そんな事気にしてるんですか? 」
俺の絶叫にヤタガラスさんが突っ込んで来る。
「綺麗どころは来ないでしょうし、こうなったら合体しまくってはいかがでしょうか? 」
「いや、それなら、ワームは無い。これではますます変な姿になってしまう。俺は、俺は、諦めんぞっ! 」
俺がそう絶叫しながら、この洞窟を走り続けた。
サンドワームとか冗談ではない。
ぶっちゃけ、ミミズとか魚の餌のゴカイのでっかいのじゃ無いか。
俺は必死になって走って逃げた。
ドジョウより落ちるのはごめんだ。
もう、カニでも何でもいい。
強そうな奴と合体するのだ。
そう走り続けたら、洞窟を出た。
そこでは、凄まじい閃光と爆発と呪符が飛び交う凄まじい戦場だった。
普通なら怯むはずだが、目の前に狒々とかリザードマンとかそういう妖が戦っているのを見て、笑いが止まらなかった。
皆、血まみれになって戦っていたらからだ。
これなら、合体出来る。
俺はその中へ、飛び込んだ。
血と肉とが俺と激しい反応をしだした。
いよいよ、全てが俺に吸収されるのだ。
三鈴さん、ごめん。
偽物はせめて、<黄泉の王>と戦って刺し違えてやる。
小さい俺と幸せになって欲しい。
当て馬の俺に出来る事はそれしか無いから。
「おおぉぉおぉおぉおぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお! 」
俺が絶叫をあげた。
全身が見る見ると変わっていく。
ドジョウ男は消えた。
狒々やリザードマンやグリフォンや触手を拡げるように俺はそれらを吸収して怪物になっていった。
今日か明日に全部の番外編を投稿します。ルイーザもここ数日中に投稿できると思います。
宜しくお願い致します。




