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続き3

 いろいろ考えたが、このままでは俺もモンスターとして滅ぼされてしまう。


 いまや、俺は土御門家に会ったとしても敵側になってしまうと言う事か。


 何と言う事だ。


 俺が途方に暮れながら、泉の水面で自分の顔を見た。


 ウツボと言えば格好良いが、どちらかと言うと顔がギンポに似ている。


 ギンポのおっさんとか悲しすぎる。


 三鈴(みすず)さんが俺を見てどういう顔をするか。


 恥ずかしながら、俺は三鈴(みすず)さんを愛していた。


 だが、本当に彼女が愛していたのは小さい俺だったのかもしれない。


 だとすると、俺は別れないといけないかもしれない。


 辛いが、それが三鈴(みすず)さんの為になるのなら仕方ないのかもしれない。


 ほろりと涙が出た。


 モンスターとして葬り去られると言うのが偽物の俺にふさわしい現実なのかもしれない。


 悲しみに沈んだ顔で泉をもう一度見た。


 もし、小さい俺が本物で俺が偽物として散るのだとして、ギンポのおっさんとして死ぬのだろうか。


「いや、ギンポのおっさんとして死ぬのは嫌だ。せめて誇りある自分として死にたい」


 そう俺が強く強く思った。


 みっともない負け犬のつまらない見栄だと思われても良い。


 三鈴(みすず)さんに昭和のエロマンガみたいなギンポのおっさんとして見られて死ぬのはごめんだ。


 目に炎が宿ったようになった。


 堂々とした敵として滅びたい。


 いや、三鈴(みすず)さん達に大変な状況に合わせて、小さな俺がこのまま終わりにならないように、負け犬の俺でも出来る事はあるはずだ。


 そう俺が泉にざぶりと飛び込んだ。


 せめて、俺が出来る事をして満足して死にたい。


 それだけだった。


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