表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
273/315

続き5

「何か失礼ですね。本当に好きな人が出来たら、人間と言うものはそうやって愚かな事をしてしまうものなんですよ」


「「幽霊じゃん」」


 そう俺とヤタガラスが<おやっさん>の野崎君に突っ込んだ。


「全く、随分と疑り深くなっちゃって」


「いや、いつもなら、最初に逃げるよね」


 そう俺が<おやっさん>の野崎君に突っ込んだ。


「いやいや、今回は加茂さんの彼女を迎えに行く為ですよ。そう言うことならば、いつまでも彼女を追い続けている私が手伝うに決まっているじゃないですか」


「ううむ。筋が通るか」


 俺がそう唸った。


「えええええ? 筋が通りますか? 」


 ヤタガラスさんが凄い顔して驚いていた。


「いや、とりあえず。野崎君はこういう人間だったから。というか幽霊だけど」


 そう俺が答えた。


 勿論、無駄話をしながらノコギリでズイコズイコと切り続けていたが。


「爪が三本なので後ろの一本を切り落とせば掴むのは無理になる。この辺りはヤクザがけじめで握る要になる小指を落とすのと同じだ」


 そう俺が呟きながら、斬り続けた。


「いや、その意味の無い蘊蓄いります? 」


「いやいや、これが加茂さんですから」


 などとほんわかと話していたら、周りのグリフォンが叫び出した。


「何だ? 何か起こったのか? 」


 などと言いながら切り続けている。


 すでに半分近く切れていた。


「いや、単純に切ってるのがばれたせいでは? 」


 冷やかにヤタガラスさんが突っ込んだ。


「流石、グリフォン。頭が良いのだな」


 俺のその呟きにカチンと来たのか、ギャーギャー騒ぎながら、<おやっさん>の野崎君だけでなく俺にまで爪で抉るような攻撃をして来た。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ