続き7
「武器ったって、俺も土砂加持の砂も全部使っちゃったし、何も残って無いしな」
「そもそも、グリフォンに土砂加持の砂って効くんですかね? 」
「さあ? ギリシャ神話だもんな」
俺も良く分かんない。
とりあえず、俺達は大事なものを金庫にしまった中西君の机とかを窓側に盾のように置いた。
テーブルも持ってきた。
それで、その内側で座り込んで、外の様子を伺っていた。
何度かフクロウの人間の顔の奴が入って来たが、それは<おやっさん>の野崎君の小口径の拳銃で撃ち殺された。
ミニチュアみたいな拳銃だが、良く撃てるもんだと感心して見ていた。
「何だろうな。そろそろ諦めてくんないかな? 」
「というか、貴方を殺そうとしてるのではないのでは? 」
俺の愚痴に合わせて、ヤタガラスさんが微妙な話をした。
「と言うと? 」
「さっきから手を突っ込んでガリガリやってますし。口から炎とかで、今の状態だと一気に殺せそうなんですけどね」
「いや、え? 」
言われてみれば俺達が座って話し合ってる事まで必死に手を伸ばして掴もうとしてるらしかった。
「というか、襲撃されてるのに皆でこんなとこで座って話しているのもどうだと思いますがね」
そう<おやっさん>の野崎君が苦笑した。
「というか、入口も破壊されたしな」
そう俺も苦笑した。
入口のドア側もすでにグリフォンに壁ごと抉られて開いていた。
そこに必死に足だけ突っ込んで、ガリガリと俺達を捕まえようとしているシュールな状態が続いていた。
「待ってて、大神さんとか応援が来るのを待った方が良いでしょうね」
「時間が間に合えばね」
そう俺が答える。
だんだんと壁の穴がでかくなって、グリフォンがもぐりこめそうな感じになって来たので困ったもんである。
今日の夜に全部の番外編を投稿予定です。
宜しくお願いします。




