続き5
「一応、ドローンはあるんだよね」
そう中西君が隣の部屋のドアを開けた。
そこにはさっき使ってたのと同じドローンがある。
「いや、それで逃げたら、もはや的ですよ? 」
そうヤタガラスさんがシビアに話した。
正直、それは言えている。
「いや、そもそも、貴方達がドローンで逃げた後に俺とかどうしたらいいんだ? 」
中西君が非常に正しい不安を呟いた。
「まあ、こっちに集中するから大丈夫では? 」
「でも、あからさまにこっちだって分かるように出たら、本当に終わりだし。さすがに、それは無理でしょ。こっちも隠れながら逃げるとか、誰だか分からないように逃げると思うし」
「いや、そんなのなら、尚更俺はどうなるんだ? 冗談じゃ無いし! 」
俺と<おやっさん>の野崎君の話で中西君が激高した。
「どちらにしろ、これでは逃げれませんよ」
さらに激しく体当たりを続けるフクロウの人間の顔の連中の窓とかに対する体当たりを見てヤタガラスさんが呻いた。
窓はすでに真っ黒くなっていた。
「あれ? これは……ひょっとして? 」
そう<おやっさん>の野崎君が首を傾げた途端にそれが始まった。
窓枠が巨大な爪に抉られて攻撃を受けた。
「いや、何で? 」
「直接、触ったりは土御門家の防御陣が守ってるはずなのに」
俺とヤタガラスさんが驚いたる
「ああ、やっぱりか。仲間の血を塗り固める事で、土御門家の防御陣を使えないようにしてたんだ」
「「ええ? 」」
<おやっさん>の野崎君の言葉に俺達がびっくりした。
「仲間の血を防御陣が働かなくするために使ったって事? 」
中西君が呻く。
そして、窓枠を外した向こうに巨大なグリフォンが見えた。
「いやいや、グリフォンはねぇんじゃね? 」
俺がそう呻いた。
とうとうギリシャ神話まで出て来たよ。




