続き4
「で、お前は行かない気なのか? 」
せっかく覆ったブルーシートを裂いて<角錐>さんが現れた。
「いやいや、直したばっかりなんですが? 」
俺が突っ込んだ。
「<三日月>さんまで攻めていくと言うのに同盟の提案者である貴様が行かないと言うのは筋が通らんだろう」
そう<角錐>さんがダンと言う感じで怒鳴った。
「いや、土御門家が出るなと言ってるんです」
言いながら、大神さんが刀に手をかけている。
「おい。結局、同盟は無しで斬り合う気か? ならば土御門家の背後から鬼族とまつわぬもののの一部が攻める事になるぞ? 」
そう<角錐>さんがそう怒鳴った。
そのせいで外のSPとかが拳銃を持って入って来る。
「そんな、おもちゃで我らが死ぬか? 」
そう<角錐>が一喝した。
「なるほど、こいつが行かないと負けると見たか? 」
目玉さんが笑った。
それを見てSP達がビリリと身体を震わせた。
そう言えばヘッドバンキングをしてないな。
「専門のSPですよ。警察のと少し違います」
<おやっさん>の野崎君がそう教えてくれた。
「困りますね」
そう、痩せた男が入って来た。
背広を着ているがカタギに見えない。
身長は百八十センチ以上あるが、体重があまりないみたいで、ひょろひょろに見えた。
「慧光さん……八大童子も出て来たんですか? 」
大神さんが驚いたように話す。
「ああ、それで俺は監視だ」
慧光さんが答えた。
「何です? その狙ったような名前は? 」
「いや、しょうがないだろ。産まれた時から、この名前なんだよっ! 」
「キラキラ姓ですね」
「いや、ほっとけやっ! 」
意外とノリの良いひとらしい。
「童子は鬼と同義語だ。裏切り者どもが」
そう<角錐>さんがじろりと睨んだ。




