続き3
「と言う事で俺が警護に決まりました」
いきなり事務所のドアが開いて大神さんが来た。
「うぉおっ! 」
「いきなり過ぎじゃないですか! 」
俺と<おやっさん>の野崎君が驚いた。
「まさか、この大戦に参加できないポジションになるとか……」
そう大神さんが真っ暗な顔で呻いた。
「警護って言うより、見張りか? 」
目玉さんがそうじろりと見て呟いた。
「そうなんだろうね」
大神さんがため息をついた。
「周りにも追儺の実働部隊では無い奴等が取り囲んでいる。警察かな? 」
「国の方からSPも出すって言ってましたよ。それと追儺の実働部隊では無い、特殊な連中も」
目玉さんの言葉を大神さんが肯定した。
「皆さんに大事にされてるじゃないですか」
そう薫子さんが喜んでくれた。
「と言うか、お前が行くと思ってんだ。それを止めたいんだろう」
そう目玉さんが苦笑した。
「まあ、そうでしょうね。あまりに突飛すぎて、相手には致命傷を与えたり大活躍ですが、今までは運が良かったと土御門家では思ってますから」
「奇襲とか奇策とかうまくかかれば褒めちぎられるし目立てるが、現実は失敗しやすいからな」
目玉さんがそう笑った。
「将棋で言ったら王が自ら突っ込むようなもんですからね」
大神さんも苦笑した。
「王? そんな偉そうなものでは無いんだけど」
俺が吐き捨てるように話した。
「と言うか、それだけ価値があると言う事だ。あの変な奴がお前の力を得たら、収拾がつかなくなるだろうに」
目玉がそう笑う。
「とにかく、加茂さんには出ないようにさせろって厳命されてますんで」
そう大神さんが不貞腐れるように話した。




