続き2
「いや、何やってんだろうな」
俺が呆れて呟いた。
「いや、で、加茂さんはどうするんです? 」
そう<おやっさん>の野崎君が聞いて来た。
「いや、特に何も聞かれてないな。俺に出てくれって言ってこないんだろうか? 」
「ああ、どうもそうみたいですね。土御門家だけでするみたいです。貴方が捕られたら終わるって話が出てますから」
「え? マジで? 」
俺が驚いた。
「西洋の宗教も中に入られて、今世界中で暗黒社会の同盟が進んでいるとかで、負けるわけにはいかないんだそうです」
<おやっさん>の野崎君がそう話す。
「いやいや、俺は知らんけどな。一応、俺も軍団を率いる地獄の魔王なんだが」
「ニューカマーが動いてるって話ですが? 」
「にゅうかまぁ? 」
目玉さんの顔が歪む。
「いや知らないんですか? 」
「そんな小物の新参者なんか相手にしてねぇし」
そう目玉さんが腹を立てたように怒る。
「何か、いろいろと起こってんだなぁ? 」
そう、俺がため息をついた。
正直、三鈴さんの事が大好きなだけに、自分じゃ無かったのかってのは凄く辛い。
「複雑ですよね」
そう薫子さんが俺を見て呟いた。
「いつでも薫子は待ってるぞ」
そう目玉さんがホクホクしながら笑った。
「そう言う話では無いでしょうに」
そう薫子さんがムッとした顔で話す。
本当に良い人だなぁ。
「正直、勝てるのかね? 」
俺がぼそりと呟いた。
「難しいでしょうね。こう言うのも申し訳ないのですが、正攻法過ぎるんですよ。古くからの伝統もあって。だから、貴方のようなノリで信じられない事する人がいないと駄目かもしれませんね。意外と戦争ってのはそう言うのが大事ですから」
そう<おやっさん>の野崎君が苦笑した。
ちょっと不本意だったりしたが。




