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続き8

「何か食材は無いのか? 」


 そう水島先輩が悔しそうにしていた。


 それで窓際を見ると薫子さんが居た。


「あれ? 」


「魔王さんが戦いに行っちゃって」


 困ったように薫子さんが呟いた。


 守る対象をほったらかしで戦いに行くとか。


 そう思ったが、あちこちで罵り合いのような声と激しい戦いの音が聞こえる。


 思ったより、敵も一杯出て来ているんだなとつくづく思った。


 実際、街があちこちで破壊されている。


 街の電気も彼らの戦いのせいか点いたり消えたりしていた。


「参ったな。電気が使えないとなると何か別で考えないと」


 そう、俺が人形の頭を掻いた。


「本当に人形になったんだな」


 そう背後からぼそりと言われた。


 俺が振り返ると、そこに俺の身体があった。


 いや、それにしては小さいが……。


「え? 」


「何で? 」


 だが、それは俺達が驚くに十分な話だった。


「ど、どういう事? 」


 俺が追儺の実働部隊の人達に聞くと、彼らも動揺していた。


「いや、あなたの身体を置いているのは聖地ですし、あそこが破られたら、それこそ大騒ぎになるはずなんですが……」


「そんな話は来ていないですけど」


 そう追儺の実働部隊の人がスマホのラインか何かを見て動揺していた。


「いやいや、そもそもサイズが違いますよ? 我々より二回りくらい大きいだけですし」


 そう柚原さんが突っ込んできた。


「でも、気配が加茂さんと同じですが」


 そう薫子さんが驚いている。


「では、一体」


 俺が不思議そうに、そこにいる自分を見た。


「ドッペルゲルガーですかね? 」


 <おやっさん>の野崎君に先を越された。

 

 俺も正直、それかと思った。


 自分自身の姿を自分で見たり他者が見たりする現象だ。


 実際、死や災難の前兆とかも呼ばれていて、あまり良い現象ではない。


「ドッペルゲンガーじゃ無いよ」


 だが、そうそいつは笑った。


 

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