続き2
「どうするんです? 」
<おやっさん>の野崎君が聞いて来た。
「攻めて来たら仕方ない。何時もの通りするつもり」
「戦うと言うのですか? 」
追儺の実働部隊の人が聞いて来た。
「いや、ノリで適当にすると言う事で」
そう俺が苦笑して答えた。
「軽っ! 」
追儺の実働部隊の人が呆れた顔をした。
「何か最近、この手のトラブルと言うか問題が多くて、土御門家もこの街に居づらくなりそうな感じですね。表向きには支配階級なんで言わないでしょうけど」
そう<おやっさん>の野崎君が答えた。
「いや、目玉さんが記憶をいじれるんだったら、土御門家もいじってないか? 」
そう俺が話すと追儺の実働部隊の人達が目を反らした。
恐ろしや。
何しろ、あの地震の後の大規模な破壊が全くニュースになっていないのだ。
おかしいとは思っていた。
我が国の闇を見たような感じだ。
「とにかく、どうする? ここから移動するか? 」
そう<角錐>さんが俺達に聞いた。
「逃げてどうする。バラバラになると逆にあちらがやりやすくなるだろう。と言う事残って攻撃されたら仕方ないよな? 」
そう目玉さんの声が薫子さんに聞いた。
「……やる気満々だし。でも、このお世話になった会社の方々に迷惑が掛かるようなら仕方ありません」
そう薫子さんがきっぱりと言った。
素晴らしい。
心を決めた訳だ。
だが、すでに動かざることの常務さんと数名を残して、会社の皆は逃げた後だった。
「やはり、逃げ足は皆さんお速いようですね」
そう、柚原さんが笑った。
「まあ、そんなもんだよね」
そう、俺も苦笑した。
「残って戦うと言う事か」
「当り前です」
<角錐>さんの言葉に、そう食材命の水島先輩が答えた。
<角錐>さんがそれを見て、にっと笑ったのが印象的だった。




