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11部 終わり

「と言う悲しい出来事があったんですよ」


 そう俺が戻って来た会社でしおらしく追儺の実働部隊の人達に説明した。


 結局、社長の気迫に押されて闇の修験者も般若の面の<老公>の弟子も逃げた。


 <角錐>さんはその後を追いかけて言った。


 勿論、ドン引きしていたが。


 何しろ、牛鬼と融合した水島先輩と社長が背後にいる。


「なあ、戻るんだよな! 元の人間に戻るんだろうな! 」


 蜘蛛の手は収納できるようだが、追儺の実働部隊の人を捕まえて興奮して叫びまわっている。


「とにかく、土御門家始まって以来の大問題なんで、本部から人員が来ますから待ってください」


 そう追儺の実働部隊の人は必死に説得していた。


「いい加減にしてくれ! 日本の支配階級か知らんがいくらなんでもひどすぎる! 」


 そう社長が騒ぐが散々社員にブラック環境で働かせておいて、今更、そんな愚痴はどんなものか。


「いや、無理に戻らないでも、これ便利ですよ? 」


 そう水島先輩が爽やかに答えた。


 そして、背面から出た蜘蛛の足で壁を伝って天井を動いて見せた。


「おおおおお! 」


「早いっ! 」


 俺と<おやっさん>の野崎君が感動した。


 まるで、軍曹のようなスピードだ。


 素晴らしい。


「俺はこんな化け物にはなりたくないんだ! 娘や嫁に合わせる顔が無い! いい加減にしてくれっ! そもそも、水島が余計な事しなければ、こんな身体にならなかったのに! 」


「でも、こうしないと死んでましたし」


「糞っ! 一体、病室で何があったんだ! 変な夢を見た後に起きた途端、いきなり鈍器で殴り飛ばされてっ! 」


 そう社長が混乱する。


 真実は言えないな。


 そう思った時に、大神さんが会社に乗り込んできた。


 追儺の実働部隊の人が一杯ついていて、社長を攫って連れてった。


「とにかく、この人物の事は我々に任せてくれ」


 そう大神さんが答えた。


 勿論、俺達にはどうしょうも無いし。


 それよりも、気配を察して、あっという間に普通の人間に戻った水島先輩は凄かった。

 

 流石、雑食王だ。



 


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