続き10
「何やってんだかなぁ? 」
そう言う声がして後ろを振り返ったら<角錐>さんが居た。
「「あ、一緒に見物ですか? 」」
俺と<おやっさん>の野崎君がほっこりした顔で答えた。
「違うわぁぁぁ! 」
そう<角錐>さんが怒鳴った。
「あああああああああああああああ! 」
柚原さんが凄くショックを受けてこちらを睨んできた。
社長と色情霊の写真を熱くなって撮っていたのに、<角錐>さんが騒ぐので色情霊が真っ青になって逃げた。
「逃げちゃいましたよ」
俺が不満そうに答えた。
「そうですよ」
柚原さんも残念そうだ。
「いや、お前んとこの社長だろ? 本当にお前、こっち寄りって言うより、ずっとひでぇじゃ無いか! 鬼は仲間を大切にするものだぞっ! 」
そう<角錐>さんに怒られた。
「いやいや、大切にするからこそ、一生に残る記念の写真ですよ」
そう<おやっさん>の野崎君が笑った。
「社長の一生もんの糞恥だろうが」
そう<角錐>さんが信じられねぇって顔をした。
「で、ところでどうしたんですか? 」
そう、俺が不思議そうに聞いた。
「いや、お前らも薄々分かってるんだろう? 」
そう<角錐>さんが呻いた。
「あ、やっぱり罠ですか? 」
俺がそう笑った。
「そうだよ! お前ら誘い出されたんだ! 」
<角錐>さんが呆れた。
「確かに牛鬼らしいの居ましたよね」
「なら、逃げろよ! 」
そう<角錐>さんが<おやっさん>の野崎君に突っ込んだ。
「いや、一緒に来た先輩が新しい雑食の道だってんで、牛鬼を捕まえて食べに行っちゃったので……」
「えええええええええええええええ? 」
「肉食の王様の牛と虫食の王様の蜘蛛との合体版ですからね」
俺の言葉に<角錐>さんがドン引きしているので仕方ないから詳しく説明したが、ドン引きしたままだった。




