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続き9

「<おやっさん>!  ナースステーションでデジカメを借りてくるんだ! 」


 俺が叫んだ。


 いくら色情霊とは言え、あの社長がそう言う事をしているとは。


「なるほど、記念撮影ですね」


 そう<おやっさん>の野崎君が即座に了解した。


「待ちなさい。社長の勇姿を撮るんだ。ちゃんと準備してあるよ」


 そう自分の熊のぬいぐるみのお腹の中から、柚原さんが小型のデジカメを出した。


 会社の資料用の奴だ。


「素晴らしい! ここまではっきり色情霊に襲われてる人間って見たこと無いし! 」


 そう、俺が唸る。


「ふふふふふ、流石にそれが分かるとか。素晴らしいですね」


 そう柚原さんも笑った。


 そうして、デジカメでうなされている社長と乗っかっている色情霊を撮りまくる。


 色情霊は真っ裸だった。


「うーむ。流石柚原さんだ」


 俺が唸る。


「あ、良いよ。そのポーズ素晴らしいよ」


 そう色情霊を褒めちぎりながら柚原さんが素晴らしいアングルでデジカメで撮り続けていた。


「凄いですね」


「ああ、資料撮影の鬼と呼ばれていたからね。こだわりすぎて資料として現地写真をとるのもアングルだけでなく被写体が綺麗に写る方向を考えて写すし、夕方の方が綺麗に写ると思ったら夕方まで待つ徹底さだったからね」


 そう、俺がにっこり笑った。


 あの首になった井沢先輩にそれで散々罵られて虐められて非業の最後を遂げたのだ。


「これを社長室に飾ったら喜ばれそうですね」


「いやいや、メールで一気に社長の心霊写真ですってお取引様に送ってみたい所だな。仕事に土御門家が絡んでいるんで信憑性が増すだろ」


「珍しい資料になりますね。後でコピーして土御門家でも資料として残させてもらおう」


 俺も<おやっさん>の野崎君も珍しい写真が撮れるので興奮していた。

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