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続き7

 そう俺達が無人の廊下を歩く。


 その時にはっとなった。


 良く考えたら、その柚原さんの行動で看護婦さんが恐怖に駆られて何かがおこっているのだろうか?


 真面目に考えてしている柚原さんには言えないが、血まみれの熊のぬいぐるみが歩いてて、子供の患者さんがこの階の病室で亡くなってたりしたら、その子の霊が宿った熊のぬいぐるみが歩いてると思われても仕方ないかも。


 って待てよ。


 昔の俺なら、こういう事にはちゃんと気が付いて野崎君に突っ込んだりしていたのだが……。


 確かに最近おかしい気がする。


 昔から物に動じないのは確かなのだが、最近鈍感になって来たのではないか?


 まさか、こういう世界に深く入りすぎて、心が魔物とかまつろわぬものに影響されて行っているのか?


 そもそも、呪いの市松人形に封じられているわけだし、そういう影響が出てもおかしくない。


 そこまで考えて、震えるほど嬉しくなって来た。


 まつろわぬものの力を持って敵を倒す。


 言わば悪の力を持ってして悪の力を倒すものには定番の闇の侵食みたいな……。


 おおおおおおおおお、なんてこった。


 本物のヒーローになっちまった。


「ふふふふふふふふふふふふふ」


 俺がそう笑った。


「? 」


 柚原さんと<おやっさん>の野崎君が不思議そうに俺を見た。


「ふっ、わが生涯に一片の悔いなし!! 」


 俺がそう言って右手を天に突き上げた。


「な、何をやっておられるので? 」


 <おやっさん>の野崎君がそう不思議そうに聞いて来た。


「いやいや、ヒーロー属性がついてきたので、ちょっと嬉しくて……」


「それは最後に死ぬときにやるべきでは無いですか? 」


 柚原さんがそう突っ込んできた。


「いや、でも我々は死んでも、そのまま生きてますから、下手すると結構後でかなり気恥ずかしくなるのでは? 」


 そう<おやっさん>の野崎君がそう突っ込んできた。


 いや、空気が読めないなぁ。

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