続き2
と言う事でついて行くことにした。
「いや、良いんですかね。追儺の実働部隊の人達はあの格好だからついていけないから止めてくださいって止めてましたけど」
<おやっさん>の野崎君がそう心配そうだ。
「まあ、三鈴さんは残ってるし、水島先輩は居るし、すぐ帰るから」
そう俺が笑った。
一撃気絶の水島先輩だから霊にも効くだろう。
そんな簡単な気持ちで向かっただけであるが、実はワクワクしてたりして。
「まあ、俺はスッポンの捌いた奴を置いてくだけだからな」
そう水島さんが苦笑した。
まあ、これが病院で無くて、山とかなら別なのだろう。
持ち前の雑食王の心が動いて、帰りましょうと言ってもうろうろと食材を探し続けるところだが。
「まあ、柚原さんがそう言うって事は何かあるんでしょうね」
そう<おやっさん>の野崎君もそう楽しみそうだ。
「今日はこそこそ行かずに済むから、助かるんですけど」
そう柚原さんが喜んでいた。
仕方ないと言うので追儺の実働部隊の人達ではなく、土御門家の傘下の人が車で送ってくれることになった。
何でも、大神さんが来たいと言って騒いで大変だったって苦笑してた。
山本さんって人だ。
事務的な事をしているらしいが、昔は追儺の実働部隊だった人とかで、追儺の実働部隊の人達と三鈴さんが頼んでくれたらしい。
「すいませんね。山本さん」
「いやいや、もう一度会ってみたかったんですよ。幼い三鈴さんを守り切った英雄さんに……」
「は? 」
「いや、それはっ! 」
<おやっさん>の野崎君が慌てた。
「こないだの<老公>との戦いですかね? 」
俺が不思議そうに聞いた。
「なるほど、記憶は戻っておられないのですね」
そう山本さんが残念そうな顔になった。
俺が不思議そうな顔でそれを見ていた。




