第四話
話し合いを終えたその夜、門の前に一人、リアが姿を現した
だがその足取りはおぼつかなく、目の焦点は合っていない
リアは門の前に立ち、門を封じている魔法陣に触れ…
「やめておいた方がいいぞ」
リアの腕をシグが掴み上げる
「し、シグさん?何を…」
「とぼけるな、悪魔が」
シグの言葉を聞きリアの顔から表情が抜け落ちた
『いつ気づいた?』
「飯だよ」
『何?』
リアが首をかしげる
「リアの作った飯にしては味がおかしかった、リアは体調不良なんかはしっかりと言う娘だから可笑しいと思ったんだ、だから門で待ち伏せをしてみたらお前が来たって訳だよ」
シグの手に魔法陣が浮かび上がった
「今すぐリアから出ていけ、警告だ」
『くっ!』
リアの身体から霞が噴き出し、リアが倒れる
「テメエ、一体何者だ!?」
「シグ=ブラッド、ただのハーフヴァンパイアだ」
「ハーフヴァンパイアだと?」
「そうだ、珍しいだろ?」
シグの魔法陣が光を増す
「言い残す事はあるか?」
「ああ…これだ!」
悪魔が門に向かって突っ込み、さらに光始めた
「《スーサイド・ボム》!!!」
悪魔が門のすぐそばで自爆し、門を封じていた魔法陣が破壊される
「しまったっ!!」
シグが門を再び封じようとするが、門から悪魔達が大勢現れる
シグはリアを守る為にリアの元へと駆け寄る
「くっ!《炎よ》」
シグが悪魔達に向かって炎を放つが、数が多すぎてほぼ意味を為さない
攻撃を受けた悪魔達がシグ目掛けて突っ込んでくる
直後、悪魔達が突然燃え上がった
「ぎゃああああああ!!!」
一部の悪魔達が断末魔の叫びをあげ消滅する
「やぁ♪今度は間に合ったでしょ♪」
「俺も来たぜ!」
アルハンドリアとジャックが炎を操り悪魔達を倒してゆく
「ははっ♪誰の世界に手を出したのか教えてあげるよ♪」
アルハンドリアに向かって来ていた悪魔が跡形もなく燃やし尽くされる
「シグくん♪」
「何だ」
「予定変更だよ♪今すぐ門の向こうへ行ってくれるかい♪」
「…分かった、ジャック!行くぞ!」
「おう!」
シグとジャックが門をくぐって向こうへと行った
「さーてと、それじゃあこっちはこっちで頑張るぞ~♪」