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Vampire’Chrono ~救済の理想郷と誘いの半吸血鬼~  作者: 秋籠 雨加瀬
第一部・第一章~狩人と癒しの双子~
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第五話

村の近くまで辿り着いたシグは村の様子を伺い、軽くげんなりする


「はぁ…一体何人の騎士が来てるんだ…」


村の中には見える範囲だけでも50人を超える騎士の姿があった


「…正面からの接敵、陽動作戦を開始する。〝血棺〟」


シグの周囲に10の小さな紅い玉が浮かぶ


「行け」


シグの言葉にこたえるように、紅い玉は村の中の騎士目掛け高速で飛び出す


玉が当たると瞬時に膨れ上がり反応する暇すらなく瞬時に騎士が包み込まれる


「潰せ」


騎士を包み込んだ10の紅い玉が瞬時に収束、中の騎士を圧殺した

その様を目撃した騎士が声を上げる


「敵襲!強力な〝能力者(スキルホルダー)〟だ!」


声を聞きつけ騎士が続々と集まる


「何事だ!」


「はっ!突如未知の攻撃を受け10名が死亡!敵の詳細不明!」


「各員散会!襲撃者を発見次第合図を出せ!」


騎士団長の合図と共に騎士が数人毎のチームに分かれ周囲に散らばった




騎士団の中でも特に高い実力を持つ男、2番隊隊長リーガ・エドワーズは信頼できる部下と共に索敵を行っていた。


「どうだ?敵は居るか?」


「いえ隊長、まるで気配すらありません!」


「敵は一撃で騎士を殺害できるんだ、索敵は怠るな!」


「はっ!」


その直後、紅い玉が高速でリーガに向かって飛んできた


「退避!」


リーガは咄嗟に玉を鎧の小手で弾く


「無事か!」


「はい!」


「戦闘態勢をとれ!」


全員が武器を構え、玉が飛んできた方に注意を向ける


「…出てこい!そこにいるんだろ!」


「ああ、ここに居るぞ」


リーガは声がした方…自身の頭上に剣を振るう

咄嗟に振るわれたその剣をシグは手に持つ紅いナイフで受け止めた


「貴様か!」


リーガは自身の中に湧き上がる怒りを押え込み、剣を構える


「包囲陣形!プランC!」


リーガが部下達に作戦を伝える


「さてと…貴様!何者だ!」


「答える必要は無いな」


シグは姿勢を低くし、高速でリーガに突撃する


「甘いわ!」


リーガは身を翻して避け、すれ違いざまにシグに剣を振り下ろした

紅い血飛沫と共にシグの左腕が飛ぶ


「今だ!」


リーガの言葉を合図に騎士達がシグに襲い掛かる

その時…


「無駄だ」


今にもシグにトドメを刺そうとしていた騎士の首が飛んだ


「何だ!?あれは!」


シグの切り落とされた腕の断面から、紅い触手のようなものが生えていた、触手の先端は鋭利な刃物のような形状をしている。その刃によって騎士の首が飛ばされたのだろう…


「残念だが、この程度では俺は殺しきれんぞ?」

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