第六話
日が昇り、シグは客室で目を覚ます
シグがベッドから起き上がると、扉を向こうからノックされる
「おはようございます、ツーです。レオ博士がお呼びです」
「ああ、すぐ行く」
シグはぱぱっと着替えると、部屋を出てレオの元へ向かった
レオの部屋の前でドアをノックする
「どうぞ」
シグは扉を開けて部屋の中に入り、レオの向かいに腰掛ける
「何の用だ?」
「いや、ミッドナイトが来るまでまだ時間がかかるからね、君が変にトラブルを起こしたりしないように色々と説明しておこうかと思ってね」
「そうか、それは助かる」
「じゃあ始めるよ、根本から説明するから長くなるけど我慢してくれよ?まずは〝能力者〟と{亜人種}についてかな?今現状帝国はこの二つに関しては人として認めていないんだ。君の場合どちらにも当てはまるね。
〝能力者〟は生まれつき〝能力〟を持っている人間、{亜人種}は人間と同じ見た目だけど両親のどちらか、或いは両方が人間ではない者を指すんだ、場合によっては〝能力〟とは違ういわば種族能力のような者を持っていたりもするね、君の再生能力もそれに該当する、これを{異能}と言うんだ。ここまではいいかな」
「ああ、大丈夫だ」
「それじゃあ次だよ、《魔術》だ。これは素質がある者が習得できる特殊な技能だね、特徴としては〝能力〟や{異能}と違って人によっては複数の《魔術》を習得出来る事かな、ここ1~2年で急速に広がっているんだ」
「それなんだが…そもそも《魔術》は一度完全に衰退した筈だ、それが何故今になってここまで広まっているんだ」
「さぁ?なんでも帝国の上層部が広め始めたからね、誰か凄腕の《魔術師》が帝国に雇われでもしたんじゃないかな?」
「ふむ…一体誰が…」
「さぁね、それよりそろそろ一度休憩にしようか」
「ああ、また後でな」
シグは部屋を後にする
「んー…こっちでも少し調べてみるかな…」