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Vampire’Chrono ~救済の理想郷と誘いの半吸血鬼~  作者: 秋籠 雨加瀬
第一部・第一章~狩人と癒しの双子~
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第一話

余り人の来ない深い森の中、3つの人影が火を囲み暖をとっていた。

そのうちの一人、幼い女の子が口を開いた


「ねーねーあべるのおじちゃん!」


女の子の言葉にアベルと呼ばれた男が返す


「ん?どうした?」


「おなかすいた!」


「そうか、分かった!少し待ってろ」


アベルは自分の横に置いてある弓と矢筒を手にし立ち上がった


「アーテリー!ベイン!少し離れるけど大丈夫か?」


「だいじょうぶ!」「…うん」


「すぐ戻るがもし何かあったら大声を出して呼ぶんだぞ?」


「はい!」「…わかった」


アベルは双子の言葉に頷くと、森の奥へと入っていった。




森の中で3羽の兎を仕留めたアベルは双子の元へと戻ろうとした時、遠くから人の声が聞こえるのに気付いた。


アベルが気配を殺して声のする方に向かうと、武装した3人の男が居るのを見つけた


「おい、本当にこの辺りなのか?噂の双子ってのは」


「間違いねえって!例の村から逃げたっていうガキ二人だぜ!」


「捕まえたらあの村の村長が謝礼をくれるって言うじゃねえか!たかがガキ二人なんだ、さっさと捕まえちまおうぜ!」


3人の言葉を耳にしたアベルは躊躇うこと無く1人の足に弓を射った


「がああっ!?な、なんだ!?」


足を射られた男が叫び声をあげる、その事に驚いている2人にも弓を射るが、1人に避けられてしまった

「そこに居るのは誰だ!出てこい!」


男が剣を抜き声を上げる、アベルは何時でも弓を射ることができるようにしながら、男の前に姿を現した。


「お前達は誰だ?何故二人を狙うんだ?」


「そんなもんあの村の村長が双子を生け捕りにしてきたら報酬を出すっていうからに決まってんだろ!」


アベルの問に男が声を荒らげて答えた


「てめぇこそ誰だ!俺たちの邪魔しやがって!」


「俺はアベル、双子の両親からあの子達を託された!あの子達は俺が守る!」


そう言うとアペルは弓を男目掛けて射った

男は弓を避けるとすぐさまアベル目掛けて斬りかかってきた


「くっ!」


アベルは紙一重で剣を避け、懐から剥ぎ取り用の短刀を取り出した


「あの子達は何も悪い事はしていない!なのに何故あんな目に合わなくちゃいけないんだ!」


「そんな事分かりきってんだろ!例えどんなものだろうと妙な能力を持ってんだ!あのガキ共は穢れた子なんだよ!」


「黙れ!」


男が振り下ろした剣をアベルが短刀でいなし、地面に振り下ろされた剣をアベルが踏みつけた、その衝撃で男は剣を取り落としてしまう


「クソっ!」


すかさずアベルは男の首に短刀を当てた


「帰れ、そして二度と来るな」


「はっ…いいぜ?でもここに来たのは俺たちだけじゃねえ、さっさとガキ共の所に戻ったほうがいいんじゃねえか?」


男の言葉を聞いたアベルはすかさず男の顔を殴り飛ばし意識を刈り取った


「…無事でいてくれよ!」


アベルは二人の元へと駆け出した

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