第一部・第一章プロローグ
かつて、この世界には様々な種族の者達、様々な特殊能力を持つ人達が手を取り合い暮らしていた。
だが、能力を持たざる人間達は能力を持つ同族や他種族を攻撃、その数を大きく減らした
そして地上の覇権を握った無能力者達は残った能力者を害し始めたのだ。例えそれが、子供であったとしても…
例えばこれは、とある小さな村での出来事。
この村ではある日、双子の姉弟が生まれました
双子は村の皆に可愛がられすくすくと育ちました
ですがある日、双子の弟がたまたま怪我をしている大人に出会い、不思議な能力でたちまちその大人のケガを治してしまったのです。
その大人は村の長に相談することにしました。
「と、いう事なんです村長、どうしましょう?」
村長と呼ばれた老人は静かに答えました
「・・・そういう事ならは、あの双子はこの村の子ではない!」
「分かりました、双子の親は?」
「・・・家ごと、焼いてしまえ」
村長は、静かに答えた
そして、双子の住む家に火が放たれてしましました
双子の両親は双子を逃がす為、たまたま訪ねていた知り合いの狩人に双子を預け、村人に抵抗しました
双子の両親がどうなってしまったのか、それは余りにも残酷な最期だったとだけ言っておきましょう・・・
さて、この双子、姉のアーテリーと弟のベイン、そして狩人のアベル、この3人が村から逃げ出し、旅を始めた所からこの物語は始まります
この後かれらが出会うのはこの物語の中心となる1人の少年と出会います。
それが幸か不幸かは、まだ分かりません