プロローグ
なるべく毎日、投稿しようと思います。
人は、愛を知らない。
愛は、人それぞれのあり方がある。
付き合うだけの関係、性的な関係、両思いで幸せな関係。
しかし、俺は愛というものが、分からなくなってしまった。
というより、どうでも良くなってしまったのだ。
先日、彼女から別れの言葉を述べてきた。
正直、どうでもいい。
すべてが。
「ふっ、雨か」
まあ、最後だからいいか。
高層ビル、屋上、12時半。
「…ふっ」
さて、この世界とは、さらばだ。
ビルの屋上から飛び降りる。
体が地面に落ちていく中、だんだん意識が薄れてゆく。
しかし、途中、何かに触れる感触がした。
暖かい何かを…。
次に、目を覚ますと見知らぬ場所にいた。
そして、知らない女の腕の中に、抱かれていた。
「起きましたか?」
「おっと。動こうとすると危ないですよ」
「まだ、空中ですから」
そう、ここは空中だった。
下を見ると、慣れ親しんだ町の景色が見えた。
ふと、あることに気づく。
「さっきから思っていたけど、何で飛んでいるの?」
しばしの間が開き、彼女は答えた。
「ふふ、リンクアウト」
すると、彼女の背中に黒い霧が現れ彼女を包む
そして、次の時には霧が晴れ、背中になにやら生えているのが見えた。
「う、嘘だろ」
彼女は、天使の羽のようなものが、生えていた。
一度、目をこすり見直してみるがやはり夢ではない。
「…天使ですか?」
彼女は、不敵に笑う。
「さて、どうでしょうね」