7.婚活事情
表の仕事も裏の仕事も無い休日は久々だった。思い切りゴロゴロしたいところだけど、珍しく婚活のチャンス。逃すわけにはいかない。
(何かしら騎士団の情報も聞けるかもしれないし!)
やっぱり仕事から離れられないアリッサだった。
約束の時間の前に裏門に行くと、既にセネルが待っていた。
「セネル、お待たせ」
「いや、今来たところだから・・・」
(こういう会話、デートっぽい)
約束した芝居を見に行く。ありきたりな恋の物語だった。そのあと二人で食事をし、城へと帰ってきた。悪魔に襲われた時の事をかなり聞かれた。やっぱり、その話が目当てだったのかと思っていたら・・・
「また、誘っても良いかな?」
「え、も、もちろん」
これは、婚活の第一歩成功ではないだろうか?その時は、そう思っていたのです。
「え?ラット砦に異動になった?」
「そうなんだ。あっちで悪魔の被害が多いらしくて」
数日後、セネルに呼び止められ次のデートの約束かとワクワクしていたら、異動することになったという。なんということだ!!
(婚活もそうだけど、情報源が・・・!!)
やはり、仕事優先に考えてしまうアリッサなのであった。
「アリッサ、元気がないわね」
「ピオニア様、そんなことないです」
「ピオニア様、アリッサは仲の良い騎士がラット砦へ異動になって寂しい様ですわ」
「あら、そうなの。うふふ。アリッサも可愛いところがあるわね」
軽やかに笑うピオニア様。
「ち、違います。寂しいというか、騎士団の事をよく話してくれる友人で・・・」
暗に情報源だったことを伝える。
「あら、そうなの。アリッサの騎士団の話は私も楽しみにしていたから残念だわ」
「・・・まだ他の友人もおりますので、ご安心ください」
「そう。よろしくね」
セネルは良い情報源だったけど、これからは他の情報源を見つけないと!!あと、婚活相手も!!
「アリッサ。お使いを頼まれてくれる?」
「かしこまりました」
次の情報源を誰にしようか考えながら、私は部屋を後にした。
「ごめんなさいね。アリッサ。」
アリッサの居なくなった部屋でピオニアが一人つぶやいた。




