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1.表の仕事

見切り発車ですが、お付き合いください。

 アメジスト皇国第一王女ピオニアの侍女であるアリッサ・クレメントの朝は早い。朝一番の仕事は、王女のためにモーニングティーを用意することである。

「おはようアリッサ。今日も早いな」

「おはようございます」

沢山の人に声を掛けられる。王女の侍女は顔が広いのだ。


「おはようございます。本日のモーニングティーはセイロンになります」

 先に来ていた同僚の侍女メリッサと共にテキパキと仕事をこなす。お目覚めになったのは、黄金の髪、白い肌、アメジストの瞳を持つ我が麗しの王女ピオニア・リ・アメジスト様だ。

「本日の御召し物は如何されますか」

「そうね。深緑のドレスがあったでしょ。あれにするわ」

 ピオニア王女は侍女に対しても優しい、仕えやすい人柄だ。行儀見習いとして、お城へ上がったときは不安でいっぱいだったが、今はこの方にお仕え出来て良かったと思う。

「本日のご予定ですが・・・」

私がピオニア様の髪を整える横で、メリッサが予定の確認をする。


いつもの朝の光景である。


「やっぱりメリッサのスコーンは最高ね。アリッサのお茶も美味しいわ」

「「ありがとうございます」」

 メリッサと声が揃った。双子でもないのに良くある事だ。名前と姿が似ているため、姉妹や双子だと勘違いされるが、こちらは子爵令嬢、メリッサは同じ侍女でも伯爵令嬢だ。

「ああ、シャルルが居ないのが残念。でも、お茶会は毎日出来るからね」

「「はい。ピオニア様」」

 ちなみにシャルル様はピオニア様の溺愛される弟君で、この国の第一王子だ。

「明日のお茶会も楽しみね」

「「はい。ピオニア様」」


これも、いつものお茶の風景である。


「ああ。今日も疲れた」

「「お疲れ様でございました」」

 ピオニア様の湯あみをお手伝いする。流石、王女様とあって肌はきめ細かい。宝物のように大切に大切に磨く。マッサージもする。

「そこ最高。アリッサはマッサージも上手ね」

「ありがとうございます。ピオニア様」


これも、いつもの夜の風景である。


 これが私の通常業務。如何でしたか?普通の侍女の業務でしょう。ですが、私には他の仕事もあるのです。裏の仕事をこれから紹介しますね。


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