イチゴチョコレートと気まぐれサンタさん
サンタさんから、チョコレートを貰った。
とろけるような苺のチョコレート。小さいくせに、馬鹿みたいに甘くて、少し安心する。
あぁ、どうせ君は皆にくばってるんだろう。 どうせ、君の気まぐれなんだろう。
そう考えると、少し悲しくなる。
だけど。
少し。
胸がドキドキしたのは何故?
私だけのサンタさん。
赤い服じゃないサンタさん。
笑顔が素敵なサンタさん。
身長の高いサンタさん。
私がどんなに君に恋しても。
君には届かない。
なのに。なのに、こんなの。ずるいよ。ずるすぎるよ。
『行かないで』なんて事言えやしないけど。
見上げると、空は真っ暗だった。
寒い夜。
お母さんからの怒りのメール。
そして。
サンタさんからのプレゼント。
きっと意味があるんだろう。
意味が無くても、私が意味を見つけ出す。
とりあえず、サンタさんにありがとうと手紙を出そう。
くつ下の中に下心を隠して。
やっぱり、恋愛小説の方が楽しいです。
初投稿『恋味ソーダ』
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