誕生日2
最悪だ。授業は過ぎていき、家に帰る。家ではまだ母親は帰ってきていない。部屋に帰って宿題をささっと終わらせるとゲームの世界に入った。
現実に戻されたのは8時すぎのころだ。母親が呼んでいる。姉は塾のため今日買ってきたプレゼントをおいていなくなっていた。テーブルにはケーキと夕食が並んでいる。姉の誕生日は外食なのに・・・
父親があまりない髪を触りながらでてきた。そして本日私が聞く第一声。
「?今日はどうした?こんなごちそうなんか準備して・・・」
私は父親を不機嫌そうににらみつけるのに気がついて口を閉じた。それでもまだわからないらしい。そして母親が説明を加える。
「何言っているの。今日は玲奈の誕生日じゃないの。子供の誕生日忘れるなんて最低。」
「自分も忘れていたくせに・・・」
「ごめんね。玲奈」
「・・・ったく。」
そういって私は不機嫌のまま部屋に入って鍵をかけてゲームをした。そしてつぶやく。
「・・・・・最悪だ。」
去年の誕生日も散々だった。食べていないのにケーキがないと私が怒られた。そのあと、父親が名乗り出た。なんでわたしの誕生日だけにこんな不幸なことが起こるのだろう。そんな思いがあるので誕生日はあまり気分が乗らなかった。