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告白
そしてついに三波 りんかが菊池 作に告白をする、といいだした。私は止めたが、りんかはやる、といってやめなかった。放課後。それが三波 りんかの選んだ、舞台だった。私は不安で放課後こっそりと教室の掃除用具入れに入っていた。三波 りんかは私に気づかずに菊池 作の登場を待つ。遅れて菊池 作は現れた。そして三波 りんかは告白をする。しかし返ってきた言葉は三波 りんかにとっては苦しい結果になってしまった。
「ごめん。」
たった一言で彼は出て行ってしまった。ただなきじゃくる三波 りんか。私は風邪を引きかけていたことに忘れていた。我慢していたが出てしまった。ハクションとくしゃみが。誰?と問われて仕方なく出た。三波 りんかは困惑した。もちろん私も困惑してしまった。困った。どうしよう、と冷や汗がでる。でも三波 りんかは涙を拭いて無理やりに笑った。私もつられて笑った。無理やりに。しかし私はそんな三波 りんかの笑顔が嫌いだった。だから抱きしめた。何故か、彼に似ていたのだ。何か嫌な予感がして私は彼女を抱きしめた。あいつのことを忘れてしまえ、という気持ちで。