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誕生日3
「はあ・・・」
ため息が出る。全くふざけた親である。佐藤 美玖が心配そうな顔で私の顔を覗き込む。三波 りんかは部活だから最近は一緒に行っていない。本当におかしい。私はバドミントン、三波 りんかは吹奏楽部、佐藤 美玖は文化部、と皆部活が違いそれでもなお、一緒に行っている。そして別に小学校や中学校でそこまで仲がいいわけでもない。なのに家が近く、という理由で一緒に行っている。佐藤 美玖は大丈夫?ともう一回言っている。私は大丈夫、大丈夫、といいながら笑った。鈍感な佐藤 美玖はそれを聞くとにこやかに笑って、よかった~、と言っている。こいつが鈍感でよかったと思う。そして学校に着く。藤井 綺羅はおはよう~、というので私も軽くおはよう、という。そしてツイッターの話をする。私は椅子に座って本を取り出して読む。その本は今の私に近い主人公がいる。別に楽しくない毎日を繰り返すのだ。ただその主人公にある人ができてそれから毎日が楽しくなるのだ。