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Road to Lord -魔王の道-  作者: アッキ@瓶の蓋。
第3話 魔法の悪魔
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リーファと龍斗(2)

 新年1発目の投稿が遅くなってしまい、すいませんでした。今年も見てくれると嬉しいので、応援、よろしくお願いします。

 ゆっくりと、ただゆっくりと剣を振るいながらリーファは歩いて来る。その歩みは王者の風格を漂わせた堂々とした歩みであり、一歩、また一歩と歩いて行くと共に、リーファはどんどんと凄みを増していく。



《―――――軽くだから、予め防いで置けよ》



 そう言いつつ、リーファは本当に軽く、剣を振った。振ったと言うよりかは、軽く沿うような形である。そのはずだったのに、剣から放たれた風圧は僕とワイトワームを吹き飛ばしていた。



「……あんなんで、あの強さかよ」



 本当にかるーく、そして軽い攻撃だったはずなのに、風圧であの強さかよ。リーファが忠告していたように、予め防いでおかないと吹き飛ばさられていたかも知れない。



「シュー! シュ、シュシュ!」



 ワイトワームはそう言って、繭の中から出て来る。どうやらワイトワームの方は咄嗟に白い繭の糸で自分を包んだようである。



「良い判断だよ。けれどもまぁ、どうするか」



 一番の問題はそこである。僕とワイトワームにはリーファを倒せるだけの技は持ち合わせていない。子供スイリュウやサファイアが居れば簡単なんだが、居ない物をとやかく言ってもしょうがない。今、どうやって倒すかが問題なんだ。



「さて、どうすれば倒せるんだ?」



 どうすれば倒せる? そんな事を考えている僕の頭にいきなり文字が浮かび出る。



『お困りのようですね。では、私の方からサポートをさせていただきましょう』



 頭の中に浮かび上がる技と言うのは、大抵の場合は簡素で、しかし丸文字で女らしさを感じられるような印象を受けた。



(なんだ、これは?)



『今は気にする必要はないよ。この借りは後で返して貰うよ。そう、ね。本当に後でね。では、承認を貰うよ?』



(承認……?)



『今は君が気にする必要はない。それに悪用するつもりもない。君を助ける。それが彼女との約束だから、さ』



 彼女との約束? 僕を助ける事がこの声の、いや文字の持ち主の目的? その彼女とは誰なのかは分からないけれども、助けてくれるのならばありがたい。



(じゃあ、承認で)



『良い判断だよ。……よし、承認を確認した。今から君の中から検索をかけよう。

 ……おぉ、良いスキルがあるじゃないか。なるほど、この説明文では勘違いしても当然と言えば当然、か。ならば今から言う方法でやってください』



 この妙に親しげな頭の中に現れる丸文字が、果たして本当に正しいやり方を教えてくれるのか。それに味方かどうかも分からない。けれども……



(今はこれに賭けるしかない! それにあなたの事も信頼してますし)



『……初めてだよ。文字だけのやり取りでここまで信頼してくれるのは嬉しいですね。そこがイヴァリストちゃんの気に入った所だったりするのかな?』



(えっ? イヴァリスト?)



 どうしてここで、僕達を魔王にするために呼び寄せたあの神様の話になるんだ? あの神様と僕は直接的には話してはいないのに……。



『……イヴァリストちゃん。まぁ、彼女らしいと言えば彼女らしいけれども。まぁ、今は私の言葉に耳を傾けてやってくれよ』



 あぁ、勿論だ。



 僕はそう言い、その文字の送ってくれた作戦の実行を決意した。

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