【破片;その1】Hの破片
【【過去からの継承】にて1件の破片にヒットしました。これより破片の追憶を開始します】
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私、【___】は引っ込み思案な性格だった。親が長らく家を留守にする事が多くて、家で1人で居る事が多かった。また友達も多くは無かった彼女は、人とのコミュニケーションも少なかった。故に話下手でもあった。
私は人と眼を合わせるのも苦手としていたためか、髪も伸ばしっぱなしにしていた。前髪も後ろ髪も伸ばしっぱなしにしており、『サダコ』と言うあだ名を付けられるくらい無駄に長い髪をしていた。私としては目立たず、騒がずに居たかったのでそれで良いと思っていた。
けれども、それと同様に私、【___】は身長も同じように高くなっていった。背は多分そこら辺の男性よりも高かった気がする。
典型的な幽霊少女。
背丈ばっかり大きくなってしまって、それと反比例するように気が小さくなっていって、それがコンプレックスだった。
小学生時代の彼女のあだ名は【サダコ】、【呪いの人形】とかの幽霊みたいなあだ名だったし。
【___】は小学生時代はそう言う風に自らを殺して、無駄に大きい背丈を縮こませるようにして小学生時代を過ごしていた。5年生や6年生などの高学年になっていくと、男性達の身長も成長していって目立たなくなっていったのも理由の1つである。
けれども、中学生時代になって私、【___】に転機が訪れていた。中学校になってからお母さんがファッションを見直すように言って来た。せめて中学校になったから、この長い前髪をばっさりと切るように言って来た。私は嫌だと言ったんですけれども、無駄に押し切ろうとするお母さんの反対を押し切れずに、私は前髪をばっさりと切られた。後ろ髪は三つ編みで勘弁して欲しいとお願いしたので、三つ編みになりました。
そして前髪をばっさりと切られたまま、中学校に行った初日。
――――――【___】は無駄に人に囲まれてしまった。どうやら髪を切ったのが珍しかったみたいで、周りを囲まれてしまいました。
その当時から無駄に大きくなってしまったおっぱいとかに視線が集まって、とても嫌だった。男達からしたら、私に気付かずに盗み見ているようだったんですけれども、私からしたら分かってしまうんだけれども。けれども私は引っ込み思案で、言い返せなかったんですけれども。
何故か襲い掛かったり、告白して来る男性達をなあなあで断ったり、嫉妬したり、嫌な眼で見つめて来る女性達から怯えながら、学校生活を過ごしていた。
当時の2年上の先輩と付き合ったりする形を装って、偽恋人として付き合ってそれもかなり収まっていたりはしたんですけれども。
ともかく、私、【___】はそう言う風に学校生活を送っていた。それが私の生き方。
私はきっと人と上手くは生きていけないんだと思う。
皆が仲良くしている場に、きっと私はいない。
私は多分……ずっと一人ぼっち。
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【以上、【過去からの継承】にてヒットした1件の破片の再生を終わります。これより破片の追憶を終了します】