表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/66

どうやら僕達は魔王になるそうです

 もしもの話をしよう。君は異世界転生物の物語を読んだことがあるだろうか? 理不尽に死んだり、いきなりワープされて、神様に「ごめんなさい、あなたは死にました。けど間違いだったので色々とチートをあげよう」とか言う物だ。勿論、色々と物語によっては違いがあったりするだろう。けど、今のような物ではないはずだ。



「君達は選ばれました。よって君達には魔王候補として異世界転生してもらいましょう」



 と、僕達は目の前に現れた女にそう言われたのであった。



 僕の名前は石動龍斗(いするぎりゅうと)。私立シキジマ中学高校一貫校に通う高校1年生だ。私立シキジマ中学高校一貫校は今時珍しいマンモス級の一貫校だ。なにせ1クラス約40名、それが1学年10クラス、6学年合わせて実に2400名は居るだろうと言う最近では珍しい、と言うか少子化じゃない頃でも可笑しいと言えるような、少子化なんてなんのそののマンモス校である。

 事件が起こったのはあの日、2時間目の授業がそろそろ終わり、もう少しでチャイムが鳴ろうかという5月の後半の出来事だった。突然、目の前から教師が消えたと思うといきなり生徒達全員が白い空間に漂っていた。



 そして目の前に1人の女性が現れた。とは言っても、見た事ない人物だ。しかもその女性は浮いていた。

 黒いスーツの上に赤い鎧をまるでジャンパーのように羽織った奇抜なファッション、顔には何故か般若のお面。そしてそんな変な服装であろうとも男性を虜にするダイナマイトボディの持ち主。格好も奇妙だが、空も浮いており、さらに白い空間という謎の空間に連れて来られて僕達は訳が分からなかった。

 僕達に分かったのは、目の前に現れた人物は先程の言葉を述べた。それだけだ。



「い、いったい何が起こってるんだ! ちゃんと説明したまえ!」



 と、高校3年の生徒会副会長、芹沢広人(せりざわひろと)先輩が皆を代表してその女性にそう聞いてきた。それは近くである僕らには聞こえる言葉だったが、宙を浮かぶ彼女に聞こえるかと言うと微妙な話だった。けど、彼女はそんな声に答えを返す。



「そうですね。私の名前は月裏(つきうら)イヴァリスト。ありとあらゆる世界の魔王と言う存在を管理している神であり、君達をここに呼んだ張本人」



 魔王……。魔王と言うと、あの世界に混乱をもたらす存在とかか……。悪の象徴的な存在である、みたいな感じのイメージが強いな。皆もそんなイメージが強いのか



「おいおい、異世界転生と言えば勇者か冒険者だろ」

「なんで魔王なんか……」

「魔王になんかなりたくない!」



 と絶賛不人気だ。まぁ、異世界転生と言えばどこかの誰かさんが叫んでいたように勇者か冒険者が物語のセオリーだ。けど、彼女はこう答える。



「君達の言い分も最もです。普通、異世界転生をする際は、勇者。もしくは冒険者を増やすために異世界転生をさせ、魔王と言うのは倒されるだけの存在。しかし、そう言った異世界転生を行いすぎたせいで君達は呼び出されたのであります」



 と、彼女はそう答えた。



「どう言う事だよ、おい! ちゃんと説明しやがれ! 般若女!」



 と、高校1年生の不良、玖渚太郎(くなぎさたろう)はそう聞いていた。それに対してイヴァリストはこう答える。



「魔王にも役割はあります。魔王は全ての魔の存在をまとめ上げる王だ。故に魔が存在する限り、どの世界にも魔王は必要です。

 魔王も死ぬ時がありますが、寿命や病気で死ぬ場合、魔王は自身の魔王としての権限を他の物に委託する事が出来ます。そして死ぬ際、その魔王を殺した存在に魔王としての権限を委託いたします」



 つまり、寿命や病気とかで魔王が死んだりしたら近しい者にその魔王と言う権限を渡す。そして殺されれば殺した者に魔王としての権限を渡す。……あれ? これだと魔王と言う存在は減らないんじゃないか? じゃあ、なんで僕達はこれから魔王として転生させられるんだ?



「それだったら、魔王と言う存在が減少するなんてありえないじゃないか!」



 と、芹沢副会長がそう僕達の疑問に答えるようにそう言っていた。それに対してイヴァリストはその質問に答えていた。



「そうですね。けれどもその輪廻の輪を断ち切る存在が居ます。それが―――――――」



「……勇者、って事ですか」



 と、僕のクラスの委員長、小枝城(こえだじょう)はそう呟いていた。小枝城は20人くらい彼女が居ると言う女好きのイケメンであり、その女性達を全員幸せに出来ると考えている馬鹿者である。とは言っても、僕はそんな事を出来るとは思ってないんだけれども。



「そう、勇者。勇者と言う存在は、魔王を倒しても魔王にはならない。もし仮に勇者じゃなくて魔王になったとしても、自殺する事によって魔王を減らしています。それによって魔王の数は減少していく一方です。あまりにも減らしすぎてしまったので、このような形で魔王を増やす事になった次第です。

 そしてこれから皆さんにはその各種設定をやってもらいます」



 そう言って、僕達は光に包まれて色々な場所に飛ばされたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ